一橋ビジネスレビュー最新号 北米アニメ・マンガビジネスの大型特集  | アニメ!アニメ!

一橋ビジネスレビュー最新号 北米アニメ・マンガビジネスの大型特集 

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 一橋大学イノベーション研究センターが責任編集するビジネスマネジメント誌「一橋ビジネスレビュー」は、12月10日発売の2010冬号で日本のアニメ・マンガ産業についての大型特集を組む。特集は「検証 COOL JAPAN 北米における日本のポップカルチャー」と題したものだ。
 2000年代に入りクール・ジャパンという表現のもと、アニメやマンガなどの日本のポップカルチャーが世界を席巻していると伝えられることが増えている。しかし、同センターは、一方で海外における日本のポップカルチャーの展開と受容の在り方についての研究は現状で十分でないとする。そうした認識のもと今回の特集が組まれた。

 「一橋ビジネスレビュー」では、2005年にも日本のコンテンツ産業の特集を組んでいる。同誌としては5年ぶりのコンテンツ産業特集となる。2005年は、日本のアニメやマンガが海外で大きな成功を収めていた時期に重なる。その後、両産業は海外、特に北米市場で翳りをみせている。そうした状況の変化も考えるとここであらためてコンテンツ産業を問い直すことには大きな意味がある。
 今回は北米市場、そして特にアニメ・マンガビジネスにフォーカスをあてたのが特徴になっている。これは市場の巨大さやビジネスの難しさ、そして北米で今日的な問題が最先端で見られるためだという。分野と地域をフォーカスすることで問題をより深く理解する一方で、さらに広い問題を考えることが可能だ。

 また、論文の多さも特筆される。特集論文は6本、海部正樹氏、フレデリック・ショット氏、豊永真美氏、イアン・コンドリー氏、三原龍太郎氏、松井剛氏の国内外6人が、「コンテンツ市場の規模」、「受容状況」、「ローカライズドの問題」、「違法配信」、「国の政策」などを論じる。異なった6人が書くことで幅広い論題を明らかにするだけでなく、多角的な視点も確保する。
 ビジネスのケーススタディ2本は、米国のアニメ・マンガ会社ビズメディアとバンダイ・エンタテイメントをそれぞれ取り上げる。専門家以外には分かり難い北米でのビジネスの仕組み・歴史・課題などが理解出来る。さらにマネジメント・フォーラムではビズメディアの創業者でビズ・ピクチャーズの社長兼CEOの堀淵清治氏がインタビューに登場する。

 これまでにも海外のアニメ・マンガの状況は、数多くメディアに取り上げられてきた。しかし、マネジメントの視点にフォーカスされたものは少ない。
 また、北米市場、アニメ・マンガに特化して、これだけ多くの論文、研究、情報がまとめられたこともない。日本のポップカルチャーの海外ビジネスを考える際に必携の資料といえるだろう。



一橋ビジネスレビュー2010冬号(58巻3号) ―検証・Cool Japan
一橋大学イノベーション研究センター (編集)
出版社: 東洋経済新報社
発売日: 2010年12月10日

[主な内容]

特集論文
■ 米国における日本のコンテンツ市場 (海部正樹)
■ 北米におけるクール・ジャパン(フレデリック・ショット)
   (本論文とコンドリー論文の翻訳・解説 椎名ゆかり)。
■ パワーレンジャーをヒットさせた男
   ─ハイム・サバンと日本のコンテンツ― (豊永真美)
■ 暗黒エネルギー
   ―著作権を巡る戦いでファンサブが明らかにするもの (イアン・コンドリー)
■ ウロボロスの環、あるいはアニメオリエンタリズム試論 (三原龍太郎)
■ ブームとしての「クール・ジャパン」 (松井剛)

ビジネス・ケース
■ ビズメディア
   ―北米マンガ市場の開拓者 (松井剛)
■ バンダイ・エンタテイメント
   ―北米アニメ市場における新たなビジネスモデルの模索
   (三原龍太郎・山崎繭加)

マネジメント・フォーラム
■ マンガやアニメ、映画などのポップカルチャーを通じて日本的な価値をアメリカに広めていきます
   ゲスト 堀淵清治 (ビズ・ピクチャーズ社長兼CEO)
   インタビュアー 松井剛、米倉誠一郎

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