日本のマンガ研究の中心となっている日本マンガ学会が、6月19日、20日に京都精華大学と京都国際マンガミュージアムで開催される。今年で10年目、10回目を迎えたマンガ学会だが、学会のテーマもこの10年を取り上げたものとなる。 研究発表のほかに、「ゼロ年代のマンガ状況―次の10年に向けて」と題して、2000年代のマンガの状況を2つのパネルで総括する。一昔という区切り、2000年代、それと重なるマンガ学会自身の歴史、様々な意味を持つ10年を多角的に捉えるものとなりそうだ。 パネルの第一部は、藤本由香里さんが司会となる「<女子>が読んだゼロ年代」である。パネリストには、福田里香さん(お菓子研究家)、川原和子さん(マンガエッセイスト)、野中モモさん(ライター・翻訳家)と異なった分野で活躍する3人の女性を招き、この10年に挑む。 第ニ部はマンガと評論、社会といったことがテーマとなりそうだ。パネリストは宇野常寛さん(評論家)、泉信行さん(漫画研究家)、南信長さん(マンガ解説者)の3人、司会は伊藤剛さんが務める。 研究発表では5つの大学の研究者が、それぞれ異なるテーマを報告する。マンガの表現方法についてや、マンガと教育、マンガと社会のつながり、マンガ家と編集者に関するものなど、その分野は多様である。 また、今回は通常の研究発表のほか、現役の院生などを中心としたポスター発表も行う。これは研究発表をポスターにまとめ掲示、その前で研究者自らが研究内容の解説を行うものだ。研究者同士の交流の場を目指す。今回は12の発表が行われるが、こちらの研究領域の広がりも注目される。今年のポスター発表はデモストレーションとのことで、来年以降はより本格的な導入を目指すとしている。 マンガ学会の研究発表、パネルディカッションは、マンガ学会の会員以外にも公開されている。一般の参加費は19日が1000円(懇親会費含まず)、20日は500円となっている。なお、20日は、会場になっている京都国際マンガミュージアムの入館料が別途必要となる。日本マンガ学会 /http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsscc/index.html日本マンガ学会第10回大会「ゼロ年代のマンガ状況――次の10年に向けて」/http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsscc/katudou/taikai/2010taikai/index.html日時 2010年6月19日(土)・20日(日) 場所 19日:京都精華大学 黎明館 L-101教室ほか 20日: 京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール参加費 19日: 一般/1000円 会員/500円 (懇親会は一律別途3000円) 20日: 一般・会員とも500円 (ミュージアム入館料は別途必要)
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