米ファニメーション EA「ドラゴンエイジ」日本アニメスタイルで映画化
米国の日本アニメの発売・流通会社として知られるファニメーション(FUNimation Entertainment)は、米国の人気RPG『ドラゴンエイジ(Dragon Age)』を日本のアニメスタイルで映画化することを明らかにした。
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『ドラゴンエイジ』は、PS3やXbox360、そしてPCゲームとしてBioWareが開発し、大手パブリッシャーのエレクトロニック・アーツ(EA)が2009年に発売した大型タイトルである。これまでに小説化、コミック化などが発表されている。今回のアニメ化も、こうしたクロスメディア展開のひとつとなる。アニメ映画は、BioWareのMark Darrah氏、Mike Laidlaw氏、そしてファニメーションのゲン・フクナガ氏、Chris Moujaes氏がプロデューサーとなりプロジェクトを進める。
ファニメーションは米国最大の日本アニメの流通会社として知られており、これまでに『ドラゴンボール』や『鋼の錬金術師』、『ONE PIECE』などの作品を扱ってきた。
一方で、そのビジネスは日本からのライセンスの購入が中心で、自社製作の映像作品はなかった。『ドラゴンエイジ』では、自らが製作者となってアニメ化のプロジェクトを進める。
また、今回は作品のスタイルについても興味深い発表を行っている。ファニメーションとその親会社ナバレ(Navarre Corporation)は、本作を日本のアニメスタイルを表す「アニメ(Anime)」として表現している。BioWareのコメントも、「『Anime』は、ドラゴンエイジの世界観を拡張する」としており、日本アニメスタイルの作品制作であることを強調する。
一方で、ファニメーションは実際の作品の制作にあたっては、日本のアニメスタジオを使うのか、国内、あるいは日本以外のアニメーションを使うのかは明らかにしていない。制作スタジオによっては、日本アニメスタイルの作品の新しい流れを示すことにもなりそうだ。
ファニメーションは2009年11月に、これまでのライセンスビジネスではなく、自社オリジナル作品製作のための社内チームを立ち上げている。今回の『ドラゴンエイジ』は、その第一作としており、今後も新たな製作を手掛ける方針である。
自社製作はライセンスビジネスよりリスクが高いが、ヒットした時のリターンが大きい。そうした中で、同社が完全オリジナルでなく、既に人気のあるゲームソフトとのコラボレーションを選んだのはリスクを軽減する戦略だろう。
『ドラゴンエイジ(Dragon Age)』 /http://dragonage.bioware.com/