よしながふみ 「大奥」ジェンダーテーマの米国SF文学賞受賞 | アニメ!アニメ!

よしながふみ 「大奥」ジェンダーテーマの米国SF文学賞受賞

ジェンダーをテーマにしたSF・ファンタジー小説に与えられるジェイムズ・ティプトリ―・Jr賞(James Tiptree, Jr.)を、日本のマンガ家よしながふみさんの『大奥』が受賞した。『大奥』は2009年に米国の日本マンガ翻訳出版を行うVIZメディアから1巻、2巻が発売されて

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 ジェンダーをテーマにしたSF・ファンタジー小説に与えられるジェイムズ・ティプトリ―・Jr賞(James Tiptree, Jr.)を、日本のマンガ家よしながふみさんの『大奥』が受賞した。『大奥』は2009年に米国の日本マンガ翻訳出版を行うVIZメディアから1巻、2巻が発売されており、これが受賞対象となった。
 ジェイムズ・ティプトリ―・Jr賞は、当初は男性名義のペンネームで活躍した女性SF作家ジェイムズ・ティプトリ―・Jrにちなんで1991年にスタートした賞である。男女の性差(ジェンダー)の理解を促進した作品に与えられる。今回は、8つのノミネート作品から、Greer Gilmanさんの『Cloud and Ashes: Three Winter’s Tales』と共に賞に輝いた。マンガ・コミックス分野から同賞を受賞するのは初めて、また日本人の受賞も初である。

 『大奥』は、実際に歴史とは異なるパラレルな世界の江戸時代が舞台になっている。男性の人口が激減した江戸、女将軍に3000人の男性が仕える男女の役割が入れ替わった驚きの設定とその説得力が国内でも評価が高い。白泉社から現在も連載中、2009年度の手塚治虫文化賞マンガ大賞も受賞するなど活躍の場が広がっている。そうした作品世界が海外にも受け入れられた。
 作品は二宮和也さん、柴咲コウさんが出演、『木更津キャッツアイ』シリーズの金子文紀監督により実写映画化される。2010年10月に劇場公開される。2010年にますます注目を浴びることになりそうだ。
 
「大奥」(白泉社) 
/http://www.hakusensha.co.jp/women/com.html
「大奥」(VIZメディア)
/http://www.viz.com/products/products.php?series_id=1048

ジェイムズ・ティプトリ―・Jr賞(James Tiptree, Jr. Award) 
/http://www.tiptree.org/
《animeanime》
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