アヌシー国際アニメーションフェスティバルの短編コンペティションノミネート作品が発表された。アヌシー国際アニメーションフェスティバルは、1960年からカンヌ国際映画祭から独立するかたちで開始された、歴史と伝統のあるアニメーションフェスティバルとして知られている。 今回は67の国と地域から1942作品が集まり、213作品が最終選考に残った。そのうち日本国内の作品は短編部門が5作品、テレビシリーズ部門が3作品、ミュージックビデオ部門が1作品、学生部門が2作品となっている。 短編部門は大山慶氏の『HAND SOAP』、押井守監督の『Je t'aime』、ひだかしんさく氏の『恋するネズミ』、水江未来氏の『Playground』、長島敦子氏の『六畳と四畳半』が選ばれている。 『HAND SOAP』の大山氏は、今年公開予定の劇場版『ゲゲゲの女房』のアニメーションパートに制作参加するなどで活躍、ひだか氏の『恋するネズミ』は国内でも数々のコンテストで受賞してきた作品、『Playground』の水江氏は、過去作はいずれもパノラマだったが今回は入選となった。 テレビシリーズ部門は『チェブラーシカあれれ? #1 はじめてのともだち』、『ヒピラくん』、『MEAT or DIE YANS! GANS! MEAT:01 Naomi』が選ばれている。 ミュージックビデオ部門には『日々の音色』が選ばれている。第13回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門で大賞も受賞している。意外に思われるかも知れないが、『日々の音色』にはアニメーションの表現手法も一部含まれている。 学生部門には和田淳氏の『わからないブタ』と銀木沙織氏の『指を盗んだ女』が選ばれている。この2作品は横浜の東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻1期生の修了制作で、いずれも19日から馬車道校舎で開催される修了制作展「GEIDAI ANIMATION 01+」で展示上映される。 一方、惜しくも受賞選考の対象外となったパノラマには6作品ある。神風動画に所属する横嶋俊久氏の『アマナツ』、星新一ショートショートの『午後の恐竜』の制作で話題を呼んだ加藤隆氏の『はじまり』、BSのキャラクター『どーもくん』や朝ドラ『ウェルかめ』のオープニング制作でも知られる合田経郎氏の『こまねこのクリスマス 迷子になったプレゼント』、動画革命東京の支援で制作された武藤健司氏の『虫歯鉄道』などである。 このように今年はパノラマを含めても日本からは計17作品で、昨年と比べても異例の多さとなった。アヌシー国際アニメーションフェスティバルは、今年は50周年記念大会も兼ねているものの、隔年で開催していた時期が長いため50回記念は意味しない。なお、長編部門の発表は後日行われる。【真狩祐志】アヌシー国際アニメーションフェスティバル /http://www.annecy.org/当サイトの関連記事/アヌシー×YouTube 短編アニメーション投稿で国際映画祭に招待/ゴブランとアヌシーが連携 3DCGのアニメーションコース開始Annecy 2010 コンペティション入選作品(日本国内)短編部門『HAND SOAP』 大山慶『Je t'aime』 押井守『恋するネズミ』 ひだかしんさく『Playground』 水江未来『六畳と四畳半』 長島敦子テレビシリーズ部門『チェブラーシカあれれ? #1 はじめてのともだち』 工藤進『ヒピラくん』 木村真二『MEAT or DIE YANS! GANS! MEAT:01 Naomi』 村山太ミュージックビデオ『日々の音色』 ナカムラマギコ、中村将良、川村真司、Hal KIRKLAND学生『わからないブタ』 和田淳『指を盗んだ女』 銀木沙織パノラマ(選外)『アマナツ』 横嶋俊久『はじまり』 加藤隆『カエルのハコ』 ダイノサトウ『こまねこのクリスマス 迷子になったプレゼント』 合田経郎『Meat』 木村タカヒロ『虫歯鉄道』 武藤健司
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