バンダイビジュアルは、小説家京極夏彦さんミステリ小説『ルー=ガルー 忌避すべき狼』を劇場アニメ化することを決定した。『ルー=ガルー』のタイトルで2010年の公開を目指す。 テレビアニメシリーズ『BLOOD+』でも監督を務めた藤咲淳一さんが監督となり、キャラクター原案に箸井地図さん、キャラクターデザインに石井明治さんとこちらも『BLOOD+』のメンバーが参加する。さらにアニメ制作をプロダクション I.G、トランス・アーツが担当する。エッジの利いた作品が目指されそうだ。 京極夏彦さんは、代表作「百鬼夜行シリーズ」といった推理小説のほかサスペンス、時代小説など様々なスタイルの作品を生み出し続けている。 そうした中でも、『ルー=ガルー』は、異色作となっている。雑誌やネットなどで募集された「これからの近未来像」のアイディアを、京極さんが小説としてまとめ上げたのがこの作品だからだ。いわば多くの人が感じているこれから訪れるかもしれない未来を文章化したものと言っていいだろう。 この小説は累計販売18万部ものヒットとなっている。今回は、それがアニメという映像表現でさらに可視化されることになる。 映画はリアルなコミュティがなくなった近未来を舞台に、リアルコンタクトを積極的に取る少女たちを主人公とする。人口が激減し、厳格に管理されたシステムに立ち向かう少女たちの物語になる。 映画はまた音楽とも強く結びつく。2009年の現在に日本で活躍するガールズロックバンド「SCANDAL(スキャンダル) 」がキイとなる。主人公の少女たちが、ふとしたきっかけで過去に活躍していたバンドSCANDALを知り、憧れを抱くようになる。物語の中では主人公たちが、SCANDALの曲を聞いたり、口ずさんだりすシーンが盛り込まれる。 劇場公開は2010年とだけされ、詳細は未発表だが、10月下旬より『ルー=ガルー』公式サイトにて先行プロモーションをストリーミング配信する。人気の高い作家とアニメスタジオ、そしてガールズバンドのタッグが、これまでにない劇場アニメを展開することになりそうだ。『ルー=ガルー』 公式サイト /http://LG-ANIME.com監督: 藤咲淳一キャラクター原案: 箸井地図キャラクターデザイン: 石井明治音楽: SCANDALアニメーション制作: プロダクション I.G、トランス・アーツ公開予定: 2010年
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