東京芸術大学は2005年に、美術、音楽に続く第3の研究領域として映像文化を取上げる大学院映像研究科を設立した。横浜の馬車道地区にキャンパスを設けて、映画専攻とアニメーション専攻、メディア映像専攻の3コースで、教育と研究活動を続ける。 その東京芸術大学映像研究科が、この7月からアニメーションのプロデューサーに向けた公開講座とアニメーション作家と作品について語る公開講座のふたつを開催する。 「馬車道エッジズ」とタイトルされたこの公開講座は、現在全く新しい局面「エッジ」を見せている映像文化の中で、次世代の映像文化に対して画期的な「エッジな」な役割を果たすべく誕生した。 今回はコンテンツ制作に重要な役割を担うプロデューサーに着目した「現代映像プロデュース論」と、作家側からの新しい表現への模索を行う「コンテンポラリーアニメーション入門」のふたつからスタートする。企画・マネジメントであるプロデューサーと作品を創り出す作家とその作品、ことなる視点からアニメーションを取上げる。 現代映像プロデュース論は、「最もホットな人の、最も新しいビジョン」をテーマに、アニメーションプロデュースの最前線に立つ人をゲストに招く。世界進出の成功談や苦労話、日本のアニメーションの制作や流通の構造的改革への提言など話題は多岐にわたる。 7月11日に開催される第1回のゲスト講師は、ROBOT アニメーションスタジオCAGEのアニメーション作家野村辰寿さん。スタジオはアヌシー短編部門グランプリ、米国アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した加藤久仁生監督の『つみきのいえ』でも注目されている。 そのCAGEの生みの親である野村さんが、商業作品と作家としてのアニメーション創作の双方を実践できるロボットのユニークな企業内ユニットを語る。 また、8月には、長編アニメ、テレビアニメで、次々と話題作を打ち出すマッドハウスの丸田順悟社長、9月はカナダ国立映画制作庁のプロデューサー マーシー・ペイジさんと同庁でマーケッターの経験を持つエレーヌ・タンゲさんを招く。 さらに10月には「動画革命東京」プロジェクトで、アーティストのメジャーデビューを支援する竹内宏彰さんがゲストとなる。 一方、コンテンポラリーアニメーション入門は、「現代短編アニメーションの見取り図」とする。日本を代表するアニメーション作家、同大学院のアニメーション専攻教授でもある山村浩二さんが、世界のアニメーション作家とその作品の魅力を伝える。 山村浩二さんのセレクトによる世界のアニメーションシーンの「いま」を象徴する作家の作品を鑑賞すし、講義を聴く。第1回、7月18日はイギリスのフィル・ムロイさん第2回はカナダのクリス・ヒントンさんとマルコム・サザーランドさん、第3回はイタリアのジャンルイジ・トッカフォンドさんと世界各地へ話題は飛ぶ。 現代映像プロデュース論は全5回を予定し、コンテンポラリーアニメーション入門は現在第3回まで決定、第4回以降も継続予定である。いずれの講座も聴講は無料だが、定員制のため事前にメールによる申し込みが必要だ。東京芸術大学大学院映像研究科 /http://www.fnm.geidai.ac.jp/ 公開講座の案内 /http://animation.geidai.ac.jp/pd2009/ 申し込みの詳細は上記サイトをご覧ください。「現代映像プロデュース論」 ~最もホットな人の、最も新しいビジョン~【開催日時】■第1回:2009年7月11日(土) 16:00~18:00 (懇親会 18:30~会費制)演題: 企業内クリエーター集団「ROBOT アニメーションスタジオCAGE」講師: アニメーション作家 野村辰寿 (株)ロボット■第2回:2009年8月27日(木)19:00〜演題: 未定講師: 丸田順悟 (株)マッドハウス 代表取締役社長■第3回:2009年9月CAF日加プロデューサーズ・ワークショップ演題: カナダ国立映画制作庁におけるプロデューサーの役割と国際共同制作への提言講師: マーシー・ペイジ氏 カナダ国立映画制作庁 プロデューサー エレーヌ・タンゲ氏 元カナダ国立映画制作庁 マーケッター(平成21年度文化庁委託事業/共催:カナダ国立映画制作庁、カナダ大使館/カナダ・アニメーション・フェスティバル(CAF)事務局)■第4回:2009年10月新進監督へチャンスを!「動画革命東京」プロジェクトからメジャーデビューへ講師: 竹内宏彰 (株)シンク 取締役エグゼクティブプロデューサー注)講座の演題および講師は変更することがあります会場: 東京藝術大学 横浜校地 馬車道校舎参加: 入場無料 事前申込制(詳細ホームページを確認ください)主催: 東京藝術大学共催: 横浜市開港150周年・創造都市事業本部協力: BankART1929「コンテンポラリーアニメーション入門」~現代短編アニメーションの見取り図~【開催日時】第1回:2009年7月18日(土)(申込受付:6月20日~7月11日)演題:人間の愚かさを笑い飛ばせ、フィル・ムロイ(イギリス)第2回:2009年10月3日(土)(申込受付:9月5日~9月26日)演題:マクラレンの新しい後継者、クリス・ヒントンとマルコム・サザーランドの抽象(カナダ)第3回:2009年12月12日(土)(申込受付:11月14日~12月5日)演題:ジャンルイジ・トッカフォンドの誘惑(イタリア)第4回以降、来年度に継続予定。注)講座の演題は仮題です。予告なく演題、講師を変更することがあります。開演: 午後6時~午後7時30分(約90分、受付:午後5時~)会場: 東京藝術大学 横浜校地 馬車道校舎講師: 山村浩二(アニメーション専攻 教授)聴講: 無料 事前申込制先着80名まで。メールでの申込。主催: 東京藝術大学共催: 横浜市開港150周年・創造都市事業本部協力: アニメーションズ
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