ステージはアニマックスのエンタメ情報番組「とっておきAニュース」の特別版との位置づけでもあり、アニメ評論家の氷川竜介さん、女優秋山奈々さん、ジリ・ヴァンソンさん、声優の浪川大輔さんと豪華な出演陣となった。
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そして、ステージに登場した作品は、細田守監督の『サマーウォーズ』、今回このイベントの中で初めてタイトルが明らかにされた原恵一監督の『カラフル』。3作品の中では、公開が一番早い庵野秀明監督の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』である。
いずれもが日本が世界に誇るアニメ監督だけに、これだけの作品の最新情報がわずか30分のステージで流れていくのは圧巻の一言であった。
最初に登場したのは、ステージの2日前に同じTAFで制作発表があったばかりの『サマーウォーズ』だ。ゲストには細田監督の前作『時をかける少女』からタッグを組む斎藤プロデューサーが出演、質問コーナーで「家族」、「絆」、「普遍性」、「現代性」などのキーワードを交えて作品を紹介した。
また、出来立てのホヤホヤという最新映像2カットを特別に紹介、衝撃(?)のシーンに会場も大注目となった。
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続く『カラフル』は、今回のこのステージが正式タイトル公開の場となった。作品は直木賞作家森絵都さんのヤングアダルト向け小説の映画化である。しかも、アニメ制作は、『ガンダム』シリーズでも知られるサンライズ。
今回自らステージに出演した原監督が制作に入ったのきっかけは、サンライズからやらないかと声をかけられたためという。しかし、原監督、森絵都さん、サンライズの組み合わせは、監督自身が「サンライズと仕事することは正直ないと思っていた」というぐらい異色の組み合わせだ。公開は2010年を目指すとしているが、期待は大きく高まりそうだ。
また、「動いている絵がなくて申し訳ありません」と語りながら監督が紹介したのは、主人公をはじめとするキャラクターの設定画、観客を満足させるのに十分な驚きの映像となった。
その独特のプロモーションのため、常に作品の情報がベールに包まれている『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』も今回の目玉だ。何しろ今年最大の話題作であるにもかかわらず、アニメフェアの会場でも大規模な展示はなく、映像の公開もないからだ。
そうした中で上映されたのは、現在劇場だけで上映されている予告編である。この映像は、映画館以外ではこのステージだけでの公開という超レア映像である。来場者の多くも初見であるようで、新作カット中心で編集されたクオリティの高い映像に見入っていた。
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しかし、映画の制作が佳境に入っているためスタッフからの出演はなく、その代わりに事前に氷川竜介さんが、制作陣に行ったスタッフへの質問の答えを公開した。
誰でも気になる選りすぐりの質問の答えは?いかにも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』らしい、ある意味納得の答えがステージの画面に現れた。それでも観客は画面に現れたわずかな情報の読み解きに必至だったかもしれない。
今回のステージの詳しい内容は、ステージ以外の映像も加えた特別番組として、今年6月にアニマックスで放映される予定である。今回イベントに参加出来なかったファンは、こちらで楽しむことが出来る。
東京国際アニメフェア2009 公式サイト /http://www.tokyoanime.jp/ja/
アニマックス /http://animax.co.jp/
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