英国アカデミー賞アニメ部門「ウォーリー」、「ウォレスとグルミット」
2月8日、英国映画テレビ芸術協会(British Academy of Film and Television Arts)は、2009年(2008年1月~12月)の英国アカデミー賞(the Orange British Academy Film Awards )の受賞作品を発表した。
英国アカデミー賞は英国独自の賞ではあるが、同国内で公開さ
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英国アカデミー賞は英国独自の賞ではあるが、同国内で公開された米国映画が大量にノミネートされるやや特殊な賞となっている。そのため受賞作品も米国のアカデミー賞などとの重複も多い。
そうした中で今年の英国アカデミー賞の長編アニメーション部門は、米国の多くのアワードでアニメーション部門の賞を獲得している。『ウォーリー』が選ばれている。受賞作品だけを見ると米国と同じで特長が少ない。しかし、受賞をしなかった残りのノミネート2作品は、『ペルセポリス』と『戦場でワルツを』(『バシールとワルツを』の邦題)であった。ここでは少し異なった特長が出ている。
2作品はそれぞれイランとイスラエルを舞台にしており、自伝的な色彩が濃い作品である。アニメーションにおいても、英国が米国よりもシリアスな題材を好むことが判る。
一方で、短編アニメーション部門では、英国の地元アニメーションスタジオのアードマンが制作した『ウォレスとグルミット A Matter of Loaf and Death』が選ばれた。タイトルで判る通り、アードマンの長年の人気作『ウォレスとグルミット』の最新エピソードである。ストップモーションとデジタルアニメーションを組み合わせた映像が魅力になっている。
作品は先日発表された米国のアニー賞でも、最優秀短編アニメーション賞を受賞した。専門家の間での根強いアードマン人気を感じさせる。
アードマンは2007年初めにドリームワークス・アニメーションと提携を終了し袂を割って以来、大作劇場アニメーション制作とは縁遠くなっている。しかし、そのクリエイティビティは未だ健在のようだ。
また、4作品がノミネートに挙がっていた特殊映像効果部門の受賞作は『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』であった。この部門の他のノミネート作品である『ダークナイト』、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』、『アイアンマン』を打ち破った。
4作品はいずれもハリウッドメジャーの大作映画で、特殊映像効果の分野ではハリウッドが一歩先を行っていることを示している。
英国アカデミー賞(the Orange British Academy Film Awards )公式サイト
/http://www.bafta.org/awards/film/