この公開を記念して、東京・新宿ミラノでは押井守監督と草薙水素役の菊地凛子さん、函南優一役の加瀬亮さん、そして総作画監督の西尾鉄也さんの4人が舞台挨拶を行った。挨拶は9時40分上映開始の第1回目の上映後である。朝早くからの上映にも関わらず、押井監督の最新作をいち早く見ようと劇場にファンがつめかけ、劇場は満員であった。
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西尾鉄也さんが「映画がヒットしたら、大ヒット御礼で、またテレビに出るんじゃないですか?」と話すと、監督は「テレビは、しばらく出ません」と、公開前まで全てをやり尽した様子。
そして西尾さんは、「2年間の多くのスタッフの汗と涙の結果。夏休み中、何度も映画を見てくれれば」と、こちらも多くの人に愛される映画になることを期待する言葉であった。
舞台挨拶では、やはり先日発表されたばかりのヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への本作の公式出品についても触れられた。
アニメーション作品としては前作『イノセンス』のカンヌ国際映画祭出品に続く快挙であるが、押井監督は冷静に「狙いに行っても、今からやることはない。くれるか、くれないかだけ、賞は時の運もある」と審査委員の判断にゆだねる様子だ。また、賞とは離れても「ヴェネチアは好きな街」と言い、映画祭とヴェネチアの街を満喫したいとのことである。
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菊地凛子さんは、「本当に素晴らしいラブストーリー。感情が描けている作品で、いろいろなメッセージが含まれていて、考えさせていただいた」と、押井作品への出演と役作りで得たものの大きさを表現した。
また、加瀬亮さんは、「自分が生きていく中で言葉にならないものをうまく表現した作品」と映画を評した。そしてヴェネチアについては、「前回行った時は、コテンパンにやられた。今度はリベンジに行きたい」と抱負を語った。
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