2008年7月4日、パリで行われたジャパン・エキスポの講演会に、マンガ家の永井豪さんがゲストとして登場した。 永井氏は日本では『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』の作者としてよく知られている。しかし、ここフランスでは何と言っても『ゴルドラック』(日本タイトルは『UFOロボ グレンダイザー』)の作者として有名だ。 およそ30年前、フランスの国営放送FRANCE2で放送された同作は、現在ではおよそ考えられないほどの驚異的な視聴率を残し、当時の少年達に大きな感動をもたらした。彼らは現在、フランスにおけるアニメファンの「第一世代」となっている。 現在でもゴルドラックの人気は高く、パリ市内のアニメショップでもソフビフィギュアや超合金などのおもちゃが、一角を占めているほどである。 講演会場に現れた永井氏は、ほぼ満員の会場の観客からスタンディングオベーションで迎えられた。まずはこうした歓迎に対する感謝の言葉から講演を始め、それについてさらに拍手が贈られた。 『ゴルドラック』は『マジンガーZ』シリーズの3番目の作品で、その『マジンガーZ』は最初の乗り込み型巨大ロボット作品である。永井氏によればこのパイルダー・オンのアイディアは渋滞中に車から手足が生えて飛び越して行ければという希望から着想したという。 また、ゴルドラックは宇宙からやってきた未知の男・ジークフリートの物語で、これは未来への希望を表したものであると語った。 さらに、フランスのファンに対して、ゴルドラックの新作を構想中であることを明らかにした。すぐというわけではないが、じっくりと構想を練り新技術を使って新たな物語を広げることができると語った。これに対して会場のファンはまたも大きな拍手をもって応えた。 講演の後はQ アンド Aの時間となった。観衆の多くが、やや緊張気味に日本語で挨拶を行ったのちに質問を話した。質問の内容は永井氏の古い作品までも読んだうえでのものが多く、永井氏も少なからず驚いた様子であった。 永井氏は『バイオレンスジャック』や『デビルマン』、『けっこう仮面』などの作品の主題や制作秘話などを語った。表現と規制についての質問もあった。永井氏の作品は、暴力的であるとして規制されたり、反対派の槍玉に挙がってきた経緯を持つ。 これに対して同氏は現実の世界の厳しさを、幼いうちに全く知らないで育つことの危険さを指摘した。アニメやマンガは子どもの頃から厳しい世界を知り、心が負けないようにシミュレーションするためにもなると語った。 講演会終了後もスタンディングオベーションで送られる姿に、氏の根強い人気を改めて感じさせた。ジャパンエキスポ(パリ)公式サイト /http://www.japan-expo.com/ 日本語情報 /http://www.eurojapancomic.com/fr/japanexpo.shtml
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