今敏監督の劇場アニメ『パプリカ』が、5月24日より米国公開を始める。これは『パプリカ』の制作会社であるマッドハウスが自社サイトのなかで明らかにしたもので、5月25日のニューヨークを皮切りに、米国内80館以上の劇場で順次上映を行なうとしている。 映画の配給は、ソニーピクチャーズ系のなかでも名作映画の配給に特化したソニークラシックスが行なう。これは限定公開と言われる方法で、都市部などの熱心な映画ファンに向けた小規模公開になる。 しかし、同じ限定公開でも80を超える上映館規模は、かなり規模が大きなものとなる。これまで限定公開された日本アニメでは、比較的劇場数が多かった2004年の『イノセンス』で55館、2005年の『スチームボーイ』は39館であった。 また今監督の前作『東京ゴッドファザーズ』は10館、『千年女優』は6館である。米国で日本アニメが劇場公開されることは珍しく、2000館から4000館の劇場数を必要する全米公開はさらに珍しい。日本の劇場アニメの米国での公開は、この限定公開が一般的となっている。 80館を越える規模は、日本のアニメとしてはかなり大きな劇場公開といえるだろう。これは『パプリカ』がベネチア国際映画祭の公式出品作品になったことに加え、今監督のこれまでの『東京ゴッドファザーズ』や『千年女優』といった作品の評価が高まって来ていることも理由にあるだろう。 作品の内容から上映の際には、アニメーション作品の劇場公開としては厳しい、レーティングがつけられることが考えられる。しかし、そうしたなかで『パプリカ』がどのぐらい米国の映画ファンに受け入れられのかが目が離せない。 日本では5月24日と前後する23日に、『パプリカ』のDVDも発売されることからタイミングの日米でタイミングのよいリリースとなる。/パプリカ公式サイト(日本)
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