今年のアニマートの長編部門には『時をかける少女』のほかに『銀色の髪のアギト』、『パプリカ』、『立喰師列伝』、『死者の書』、『Blood Tea and Red Strings』(Christiane Cegavske)など5作品がノミネートされた。 日本のアニメーション映画が中心になっているが、アニメーションの世界では国際的に評価の高い、今敏監督、押井守監督、川本喜八郎監督らを退けての受賞だけに、『時をかける少女』を監督した細田守監督の評価がいっきに国際レベルに広がったかたちである。 このほか川本喜八郎氏の『死者の書』は受賞こそ逃したものの、人形アニメーションのおけるその高い技術力に対して、特別言及を与えられた。
また、短編アニメーション部門の最優秀賞は、英国のジョアンナ・クイーン氏による『DREAMS AND DESIRES-FAMILY TIES』であった。 この作品は、先日のオタワ国際アニメーション映画祭の最優秀賞やザグレブ国際アニメーション映画祭グランプリ、アヌシーの観客賞に続く受賞で、国際アニメーション映画祭で他の作品を圧倒する勢いになっている。