CEDEC:これからのアニメビジネスの海外展開について | アニメ!アニメ!

CEDEC:これからのアニメビジネスの海外展開について

 CEDECの中でも異色なこのセッションは、開催2日目の午後に開催された。セッションは通常の講演会形式とは異なるラウンドテーブルという形式を取っている。
 このため出席者の全員が発言を求められるため、業界からの様々な参加者がコミュニケーションを取りながら次

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 CEDECの中でも異色なこのセッションは、開催2日目の午後に開催された。セッションは通常の講演会形式とは異なるラウンドテーブルという形式を取っている。
 このため出席者の全員が発言を求められるため、業界からの様々な参加者がコミュニケーションを取りながら次世代の有り様を考えるCEDECの目的に最もふさわしいかたちとも言えるだろう。

CEDEC.JPG また、このセッションはゲームビジネスが主体のCEDECのなかでアニメを中心に据えていること、また、テクノロジーからのアプローチでなくビジネス的な側面からのアプローチといった点が異色である。
 これはCEDECがゲームアカデミックの関心を強めているのと同じように、ビジネスや知財といった分野にもウィングを広げつつある現われといえるだろう。さらに3Dグラフィックを中心に今後さらに進むゲーム業界とアニメーション業界の融合も示唆していそうだ。

 セッションは最初に参加者の簡単な自己紹介から始まった。続いてモデレーターの板垣貴幸氏が、現在の国内外でのアニメ・ゲームを取り巻く話題をいくつか取り上げ、講師の櫻井晋さんを中心にその話題を討論して行く。櫻井さんは様々なエンタテイメント分野の海外事情に詳しく、現場からの生の情報を数多く紹介していた。
 今回取り上げられたトピックには、昨今の中国のコンテンツ業界の動向や模倣品・海賊商品・二次創作の問題、ヨーロッパの状況、国内外のゲームの倫理規定、さらには近頃企画が発表され話題を呼んだ国際コンテンツカーニバルにまで及んだ。

 セッションの副題は「日本製アニメ・ゲームの浸透率を考える2006」とされていた。しかし、討論の内容は海外のアニメやゲーム・マンガ全体の状況、それに対応する国内の状況など業界を巡る時事的な話題という側面が強かった。
 それだけに参加者への間口も広く、積極的な発言も数多く見られた。ラウンドテーブルという形式が十分生かされていた。

 しかし、トピックスが幅広い分野に及んだこともあり、個々の話題について時間不足も感じられた。1時間半と限られた時間しか取れないため難しいが、より時間を取ることが出来ればさらに深いに討論になったのではないかと残念に感じられた。

これからのアニメビジネスの海外展開について
~日本製アニメ・ゲームの浸透率を考える2006~
講師:櫻井晋(/CPUGO代表取締役社長)
モデレーター:板垣貴幸

/CEDEC2006   
《animeanime》
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