日本のマンガが世界で力を増すに連れて、各国で自分たちもマンガを書きたいというファンたちが現れている。そうしたアマチュアが発掘されてプロになり、商業マンガ家の第一世代が活躍し始めている。しかし、そうした日本発マンガ以外の活躍の裏にはビジネス的な思惑も隠れているようだ。 ここ数年でマンガが儲かるとの認識が米国の業界に広がったことで、日米の大手出版社が米国でのマンガビジネスに本格的に乗り出した。このことによって、米国マンガビジネスの競争条件が大きく変わり始めている。 それは、小学館、集英社、白泉社の作品を扱うVizメディアの会社統合や日米の大手出版社同士の提携である講談社とデルレイの動きなどに代表される。このため、日本の人気作品を手に入れることの出来る会社とそうでない会社の差が広がりつつあるようだ。 その結果起こったのが、韓国マンガや米国マンガ家によるマンガの強力な売り出しである。つまり、大手出版社の人気マンガの囲い込みが行なわれたことで、そうした連携を組めずに有力コンテンツの版権を確保出来なくなっている会社が、それに代わるコンテンツを必要としている。 例えば、一部の大手出版社が日本の『YAOI』マンガの出版を始めるのもその流れの中にあるだろう。大きな市場は期待出来ないが、他の出版社が手をつけ難く儲かる市場だからだ。 韓国マンガや米国産マンガも、現時点ではリスクが高く市場の拡大が期待できない。しかし、今後有力コンテンツを確保するのが難しいとなれば、その分野を育成するしかないわけである。これが現在の米国市場で日本以外のマンガコンテンツが注目される理由である。 しかし、こうした作家を育てるにはまだまだ障害が多い。それはよく指摘されるように、コミケに代表される日本のマンガ家の裾野の広さにもある。つまり、日本では何十万人というマンガ家予備軍の中から勝ち抜いた人が作家になる。その中からさらにヒットした作家だけが、海外に輸出される。必然的に日本マンガのレベルは高くなっている。 それは絵がうまいという理由でデビューしたばかりの他国のマンガ家が、日本マンガ家の選抜チームと市場で直ぐに勝負する大変さと考えてみるといいだろう。日本よりマンガマーケットの狭い各国市場はまた日本以上に競争が厳しい場所でもある。例え、他国で何人かの優れた作家が出ても、産業として必要な継続的にそうした作家を輩出する仕組みが日本以外の国で現状では存在しない。 そうした状況は、現段階の米国市場での評価にも現れている。コミック・アニメのビジネス情報会社ICV2の発刊する『小売店のためのマンガガイド:Retailer Guide to MANGA』に掲載されているマンガ・プロパティトップ50を参考にしてみると判りやすい。このトップ50はICV2が、小売店、流通会社などへの聞き取り調査により、好調なマンガ作品のトップ50を決めているものだ。この中では12位のメガトウキョウ(ダークホース)、19位ウォークラフト(TOKYOPOP)、25位Sokora Refugees(TOKYOPOP)、42位キルミー、キスミー(TOKYOPOP)(韓国マンガ)の4作品のみが日本以外の作品として取り上げられているだけだ。それは、最近相次いで発売される新刊の量に較べると存在感はあまり大きいと言えない。 米国市場での日本以外のマンガ作家売り出しの努力は今後も続くだろう。しかし、現時点では日本マンガは、日本アニメ以上に日本の競争力が強く他国が追いつきに難いといえるだろう。/Vizメディア /デルレイ /ダークホース /TOKYOPOP
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