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GDH会社説明会レポート

 6月14日に開催されたGDHの会社説明会に行って来た。正直、GDHの決算短信は結構じっくりみたので新しい情報はないと思ってあまり期待していなかったのだが、これが結構楽しかった。結局、紙の上の文字を読むのと会社を語るリアルな経営者とでは全然違うのだ。
 
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 6月14日に開催されたGDHの会社説明会に行って来た。正直、GDHの決算短信は結構じっくりみたので新しい情報はないと思ってあまり期待していなかったのだが、これが結構楽しかった。結局、紙の上の文字を読むのと会社を語るリアルな経営者とでは全然違うのだ。
 
 GDHの事業が好調なのは決算書類のうえではよく判る。それが、作品自体の制作と同じ位に権利の所有を重視するビジネスのやりかた、外部から資金を調達し作品を制作し権利は自社に残す仕組みにあることも理解出来る。しかし、書類からは伸びている会社のエネルギーとか夢語る姿というのは伝わってこない。
 
 今回の説明会の特徴は、決算内容を細かに語るといったものでなく現在と将来の事業の方向性に絞られていた。特に、GDHが繰り返し述べたのはこれまでのホビーファン向け(マニア向け)の作品に加えて、子供向け市場と劇場市場に進出することである。これは、前から言われていたことで、既に形になって来ている。それに加えて、市場として魅力のある実写映画に進出したいという方向性があらたに説明された。
 そして、特徴的なのは経営者が制作するそれぞれの作品がどの市場のどういった層を狙うか、会社全体の作品群の中での位置づけはどうなっているかを明確にしていることである。

 全体を通して感じたのは、当たり外れが大きくリスクが高いとされるアニメビジネスの中においてGDHが極めてリスク回避型の会社であることだ。急成長している会社というと、高いリスクを取りながらハイリターン、高成長を狙うというイメージがあるが、GDHはむしろ、手堅いビジネスをこつこつと積み上げて行くタイプである。
 そうしたあり方は、資金調達の方法やマーケティング手法といった様々な部分で見て取ることが出来る。投資として会社をみた場合は、GDHは将来について可能性を残しながら、大きく損を出すタイプの企業ではないという安心感がある。
 しかし、逆にいえばGDHとGONZOの作品群は手堅い一方で中ヒットはあるけれど大ヒットが少ないという弱点もある。リスク回避を行いながらもジブリやサンライズ、東映アニメーションのような大ヒット作品をだせるようになるかが今後の鍵といえるだろう。

 面白かったのは、石川社長が“萌え株”について特に言及したことである。石川社長は“萌え”とはかわいい女の子などが出て来るアニメで、GDHが手掛けるSFやアクションなどを中心とするアニメとは異なるということを強調していた。言外に会社が“萌え株”関連として括られるのは本意でないというニュアンスを感じられた。個人的には、言われなくても判っていますよと思いましたが。(^^)

/GDH 
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