■まだまだ小林千晃は100%で駆け抜ける!
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――今年30歳を迎えた小林さん。「30代はこうあろう」という何か目標はありますか?
無理に変わろうとは考えていません。受動的な仕事なので、「30代になったからこんな役がやりたい!」と思っても、「じゃあやらせるね」という世界ではないので。「もうそろそろ小林千晃にこんな役を任せてもいいだろう」と見極められたときにチャンスが来ると思うので、今はそう思ってもらえるように頑張らなきゃいけない時期ですね。
ですが、無理に大人ぶった演技をしても中途半端になってしまうので、そのためにも今持っている引き出しも大事にしつつ、新たな表現を見つけていかなければなりません。
――オーディションでは先輩と同じ役を受けることもあると聞きます。そう思うと、声優という職業は本当に気が抜けませんね。
50代の方と同じオーディションを受けることもありますからね。同級生役を演じることもありますし、僕より10歳も年上の先輩が年下役を演じることもあります。やはり役幅や年齢は気にせずに、“表現の幅”を広げていかなければならないと思います。ただ、10年後に続編が放送されることもある世界なので、今あるものも持ち続けなければならないですし……本当に大変な職業だと思います。
――そんな声優業界で、今後もたくさんの作品に出演していくことになると思います。どんな役者になりたいかなど、展望はありますか?
仕事も楽しみつつ、プライベートや遊びの時間を思いっきり楽しめる大人に魅力を感じます。例えば、朝早く起きてゴルフやサーフィンを楽しみ、充実した時間を過ごしたあとに車でスタジオまで行って、熟達したお芝居をして帰る……みたいな(笑)。そういう遊び心のある大人になりたいです。そのためにもっと仕事を頑張らなければいけないんですけどね。今が仕事100だとしたら、だんだんと趣味30・仕事70みたいにバランスを取っていけるようになれればいいですね。
――ありがとうございました。最後に『ボルテスV レガシー』を楽しんでいる方、これから観られる方、そして11月12日よりスタートするTVシリーズ『ボルテスV レガシー』“超電磁リスペクトTV版”の放送を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
もともと『ボルテスV』ファンの方はもちろん、初めてシリーズを見られる方や、どんな世代の方にも刺さる作品だと思っています。そして、“超電磁リスペクトTV版”では『ボルテスV レガシー』の合間にどんなことが起こっていたのか、またその前後も描かれているので、『ボルテスV』の世界にどっぷり浸れるテレビシリーズとなっています。面白くエキサイティングで、とても見やすい作りになっていますので、ぜひご覧ください。
■『ボルテスV レガシー』とは
『超電磁ロボ コン・バトラーV』の大成功を受け制作された長浜忠夫総監督の「長浜ロマンロボシリーズ」第2弾にあたる、1977年から1978年にかけて放送されロボットアニメブームを巻き起こした日本のTVアニメ『超電磁マシーン ボルテスV』。遠い宇宙からプリンス・ハイネル率いるボアザン星の侵略軍が地球に飛来したことをきっかけに、健一をはじめとする剛三兄弟と峰一平、岡めぐみの5人が密かに建造されていたボルテスVに搭乗しボアザン星人と闘う物語を描いた。
『ボルテスV レガシー』はそれから約半世紀の時を経て、そんな同作が熱狂的な支持を受けているフィリピンで実写化を果たした作品。2024年10月18日に、生まれ故郷の日本で映画の“超電磁編集版”が公開を迎えた。
TOKYO MXで放送される“超電磁リスペクトTV版”は、フィリピンで放送された90話が全20話へ大胆に再編集されたもの。映画“超電磁編集版”では明かされなかった、主人公たちの生い立ちや敵であるボアザン帝国側の事情、地球征服のために続々と投入されるビースト・ファイターなど、ストーリー構成も新たにおくられる。
なお吹替キャストには、小林をはじめ、金城大和(2号機パイロットのマーク・ゴードン役)、花倉桔道(3号機パイロットのビッグ・バート・アームストロング役)、小市眞琴(4号機パイロットのリトル・ジョン・アームストロング役)、中島愛(5号機パイロットのジェイミー・ロビンソン役)、諏訪部順一(敵であるボアザン帝国地球征服軍司令官であり、ボアザン帝国の皇族でもあるプリンス・ザルドス役)などが名を連ねた。
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『ボルテスV レガシー』
大ヒット上映中
監督:マーク A. レイエス V 脚本:スゼッテ・ドクトレーロ
シニア・エグゼクティブ・プロデューサー:ヘレン・ローズ・セセ、ラーソン・チャン
エグゼクティブ・プロデューサー:ダーリング・プリドトレス、ティージェイ・デル・ロザリオ、白倉伸一郎
キャスト:
ミゲル・タンフェリックス、ラドソン・フローレス、マット・ロザノ、ラファエル・ランディコ、イザベル・オルテガ
マーティン・デル・ロザリオ、リーゼル・ロペス、カルロ・ゴンザレス、エピ・クウィゾン
アルバート・マルティネス、ガビー・エイゲンマン、デニス・トリロ、カーラ・アベラナ
製作国:フィリピン 原題:Voltes V: Legacy 製作年:2024年
日本配給:東映
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