『勝利の女神:NIKKE』世界における“日本ユーザーのシェア率”から「背中で魅せる」理由まで…運営Pに直接聞いてきた【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

『勝利の女神:NIKKE』世界における“日本ユーザーのシェア率”から「背中で魅せる」理由まで…運営Pに直接聞いてきた【インタビュー】

Reed Lu(リード・ルー)氏へのインタビューが実現しました。

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2022年11月4日にリリースされたスマホ/PC向けシューティング『勝利の女神:NIKKE(以下、『NIKKE』)』が1周年を迎えました。キム・ヒョンテ氏率いるSHIFT UPが開発し、Level Infiniteがパブリッシングする本作ですが、1周年の記念すべきタイミングで『NIKKE』の運営プロデューサーであるReed Lu(リード・ルー)氏へのインタビューが実現しました!

IPコラボの決定やゲーム内イベントの企画などの指揮を執り、まさに『NIKKE』のキーマンのひとりと言っても過言ではないルー氏に、本作のパブリッシングに関するアレコレをインタビュー。「背中で魅せるガンガールRPG」として始まった『NIKKE』のブランドイメージから、日本市場の存在感にいたるまでたっぷりとお話をうかがいました。

※本インタビューは「1周年ありがとう特別生放送」前の10月25日に行われました。一部内容は公開タイミングにあわせ時制を変更しています。

◆アニバーサリーイベントから『NIKKE』のブランドイメージまで聞いてみた

――『NIKKE』がついに一周年を迎えました! まずは“始めの1年”において、パブリッシングなどで重視された点などをお聞かせ願えれば幸いです。

リード・ルー氏(以下、リード):パブリッシングの面では「ユーザー至上主義」としても過言ではないと思いますが、ユーザーの皆さんが最優先になるように意識して運営しています。リリース前から変わらないことですが、ずっと開発と一緒にユーザーのゲーム体験がよくなる方法だったり、安定性などの面でサービスを調整し続けています。時々急なメンテナンスが発生するケースもあるのですが……そういうアクシデントでも迅速に対応出来るようにしながら、長期的に運営をしていきたいですね。

“始めの1年”はおかげ様で非常に順調にきましたが、これからもユーザーファーストという方針を変えず、長くユーザーの皆さんに還元することを目標として運営していきたいです!

――『NIKKE』はゲームをしていない潜在的ユーザーの間でもしばしば話題に上がります。この「話題性の維持」は入念に構築された「NIKKEのブランドイメージ」とも関連性があるはずです。「ブランドイメージ」「話題性」という面ではどのようなことを意識されましたか?

リード:リリース前から「背中で魅せるガンガールRPG」ということでたびたび話題にしていただき、海を超えてその盛り上がりを感じていました。話題にしてくださったユーザーにがっかりされないようにクオリティを高め、期待に応えられるサービスを追い続けていくということを意識しています。ブランドイメージに関しては、ビジュアルの話題性にとどまらず、“ハイクオリティで良質なサービスをお届けするゲーム”と思っていただけるように皆で頑張っています。

本作は、やはり背中が魅力的な部分ではあると思うのですが、実際に遊んでいるとストーリーに引き込まれる作品だと思います。「背中が好き」から入って、それで終わるのではなく、キャラクターの違う側面を知ってもらうためにストーリーもぜひ読んでもらいたいです。背中は話題としてのとっかかりでしかなく、プレイしてみて「好き」な存在から「愛してもらえる」存在に変わるようなブランディングを考えています!

――外部から見ている限り、想定かそれ以上の成功を納めているように思いますが、なぜここまでのヒット作になったと思いますか?率直な感想とヒットした理由をどう考えているか教えてください。

リード:一つ目は「背中まで描くシューティング」という新たな要素と「キャラクターRPG」という日本で慣れ親しまれるジャンルの相乗効果が理由だと思います。“新しいけれど親しみもある”ということに加えて、単に新奇性があるだけでなく高品質でゲームとしての根幹がしっかりしていることで多くの方に長くプレイしていただける存在になれたと考えています。

二つ目は射撃モーションが、待機時と射撃時が組み合わさって「立体」として表現されている点です。普通だとデータ的に背中が無かったり正面と背中でちょっと違うこともあるのですが、『NIKKE』に関しては射撃時のビジュアルが立体的で等身大であるというのも、ヒットの要因だと考えています。

もうひとつ、ゲームデザインが健康的であるということです。というのも、デイリーでそこまで時間をかける必要がなく、イベント自体も四六時中プレイする必要はありません。一方でコアなユーザーにも満足してもらえるよう、大型アップデートなどでユーザーが求めている更新をしたりコンテンツを充実させたりしていくのも大事にしています。

そして最後は先ほども少し触れましたが、やはり魅力的なストーリーです。キャラクターとシナリオをいかに融合させるかには細心の注意を払っており、ガチャについても、プレイヤーがすでに接触しているキャラをピックアップするなど、連携を意識しているのもポイントのひとつだと感じています。

――初めてのコラボが「チェンソーマン」とあって、個人的に驚きました。続いての『ニーア』など日本のファンも喜ぶコラボが印象的ですが、その手応えやユーザーの反応はいかがでしたか?

リード:私たちの予想よりも反響が良くて驚いています! ゲームのプレイヤーだけでなくまだプレイしていない方までもが話題にしてくれてびっくりしました。これらのコラボタイトルに関しても本作とどれだけ世界観がマッチしているかが大事だと思っており、良い反応をもらえてよかったです。

ちなみに「なぜ日本のIPが多いのか?」という質問については、アンケートやSNSを通じてプレイヤーのIPに対する認知度と好みを調べ、結果的に日本のIPがより多くのプレイヤーに好かれることがわかりました。別の視点としては、日本のIPがグローバルで見ても影響力が非常に強いこともあげられますね。グローバルで同内容のコンテンツを提供するタイトルなので、そうした視点からも日本のIPが有力なコラボ候補になるというわけです。

――リリースから1年が経ち、Level Infiniteの中で『勝利の女神:NIKKE』はどのような存在になっているのでしょうか。また、今後どのようなコンテンツに成長していくことを期待していますか?

リード:『NIKKE』は、Level Infiniteが今までパブリッシングしてきた二次元系のタイトルではもっとも成績の良いタイトルです。今後、他の二次元系のタイトルを展開する際は、この経験をもとにパブリッシングしていきたいです。そしてこの先については、「長期的に運営するタイトル」を目指しており、ハイクオリティなゲームをお届けするのはもちろん、もっとプレイヤーのみなさんに貢献・還元できるよう、サービスの向上を目指して運営していきます。

――今後想定していたり、あるいはやってみたかったりするゲーム外での(SNS、オフライン問わず)イベントなどはあるでしょうか?

リード:生放送だったり、リリース前にはTGSに参加したりと、様々な挑戦をしてきましたが、これからも引き続きユーザー体験型イベントや、他の企業・コンテンツとのコラボを考えています。実は他の新しいジャンルへの挑戦も各社さまと相談して進めているのですが、まだ言える段階ではないので今後の発表を楽しみにお待ちください!

他にもSNSでは、ハーフアニバーサリーでやったキャラクターの人気投票だったり、バニーイベントでの「ブランとじゃんけん大会」だったりキャラの性質に沿ったイベントを展開していきたいです。過去にはこうしたイベントがTwitterのトレンドに上がったこともあるので、SNSで話題になるような企画には引き続き挑戦していきたいと思います。

――この1年、ゲーム内外で多くのイベントがあったと思いますが、一番印象に残ったイベントは何でしょうか?

リード:チームメンバーによって違うと思いますが、みなさんの反応をみると、ストーリーの面で言えば「MIRACLE SNOW」や「OVERZONE」が人気だったと思います。人によってポップなものが好きだったり、シリアスな展開を好んだりと好みが分かれますけれど、私個人としてもみなさんと同様に「MIRACLE SNOW」や「OVERZONE」が好きで印象に残っています!

――あらためて、ここで『NIKKE』1周年において行われるアニバーサリーイベントの内容やおすすめのポイントを教えてください!

リード:生放送でも発表しましたが、チャプター25、26の公開です。以前からユーザーアンケートでチャプターが難しいと言われることもあったので、今回は難易度も調整しています。11月末に復刻するイベント「MIRACLE SNOW」も要チェックです! 今回はフルボイスかつアニメPVを用意しているので楽しみにしていてください。

アニバーサリーイベントは、ハーフアニバーサリーで開催された「OVERZONE」の百年前の話(「RED ASH」)が繰り広げられます。それに伴って新ニケであるピルグリムが2人現れるのですが、ログインで入手できる全員プレゼントとして、そのうちのひとり(「スノーホワイト:イノセントデイズ」)が配布されます。多くのユーザーにとってSSRピルグリムの加入は強みになるんじゃないでしょうか。

他には迎撃戦とシミュレーションルームのドロップ率が2倍になるほか、デイリーミッションの報酬がアップします。ほかには、以前だとニケの動作を確認するには図鑑で見たり軽い試し撃ちしかできませんでしたが、今後は戦闘でも試用できる「お試し機能」が追加されます。さらに、前哨基地での蓄積上限が増え、より時間を有効に使えるようになることに加えて、ロストセクター、タワーの新ステージやスキルリセットも実装予定です。

――『NIKKE』を実際に遊んでみると「重厚なストーリー」に心惹かれるわけですが、ぶっちゃけた話「背中」も外せない要素だと個人的には考えます。何度か特集記事を執筆しているのですが、「背中とシリアス、どちらを押すべきだ!?」と悩むことが多かったというのが本音です。そういったジレンマは運営サイドにもあるのでしょうか?

リード:私個人で言うと、そこで迷うということはないですね。「背中で魅せる」ことによって多くの人が興味を持ってくださった。これは掴みやキャッチコピーというようなものだと思っています。そこに興味をもって入ってきてくれたユーザーにストーリーやデザイン、ゲーム性でもっと『NIKKE』を好きになって長く遊んでもらう。どちらも『NIKKE』の素晴らしいところであり、どちらかということはないかなと思っています。

ですが、「背中」は『NIKKE』の外せないチャームポイントなので、SNSなどで新しいキャラをお披露目するときは毎回情報として出しています。「背中」のみを推していくわけではないですが、もちろん開発と相談する際にも“必要なポイント”として、細かくデザインして設計しています。

◆『NIKKE』は結局日本でどれくらいヒットしているの!?

――あまり明るい話題ばかりではない日本の経済状況ですが、Level Infiniteとしてはマーケットとしての日本の現状と今後をどのように考えていますか?

リード:グローバルでパブリッシングする前段階から日本市場は最も重要な市場のひとつであると考えて様々な戦略を立てました。今後も変わらず、日本が最重要市場であるという明確な意識をもって運営していきたいと思っています。

それに加えて、先ほどもお話したリリース前の戦略が『NIKKE』の全世界的な成果に直結していると考えています。なので、日本を重視するこの方向性を保ち続けるのも「ひとつの戦略」として間違ってはいないはずです。『NIKKE』だけでなく、今回のパブリッシングで蓄積されたノウハウは他のゲームにも活かしていけるはずですし、今後のLevel Infiniteの強みになるのではないかと思います。

――日本のコンテンツに馴染みのある人であれば『NIKKE』は受け入れられやすいと思うのですが、グローバルで展開していくにあたって、北米やヨーロッパでメッセージを変えたり、プロモーションなどにあたっての違いなどがあれば教えていただきたいです。

リード:グローバルでパブリッシングしているので基本的にコンテンツや発信する内容は一致させています。なので、SNSでもお知らせする時間などを同じにしていて、「こっちの地域が早くて、あっちの地域は遅い」といった差が生まれないように気をつけています。ただローカライズの面では国によって変わってくる部分もありますね。

たとえば、日本だとメインストーリーに様々なネタが入っているのですが、違う国だと文脈が分からないと上手く伝わらないため変えています。ただ、そういった小ネタの違いこそあれ、コアな部分やアピールしたいポイントはグローバルで一致しているので、極力違いが生まれないように注意しています。

あとは国が違えば習慣が違うだけではなく遊ぶ端末や通信環境も違うので、各地域それぞれのユーザーさんに満足していただけるようなチューニングは大事にしています。

――端末の話が出たので伺いたいのですが、本作ではPC版とスマートフォン版どちらのユーザーが多いのでしょうか?

リード:やはりスマートフォンのほうが手軽なのでユーザーが多いのですが、北米などPCでゲームを遊ぶ習慣が根付いている地域ではPC版ユーザーも多いですね。なので我々としてもちゃんとPC版を用意して、「ユーザーの選択肢」が増えるように意識しています。

――そろそろ時間なのでずっと聞きたかったことを……ぶっちゃけ、『NIKKE』って日本の売上は何番目ですか……?

リード:……日本が売り上げ、ナンバーワンですね!次は韓国で、続いて北米です。

――なんだか嬉しいです! もともと、日本が一番という想定で始められたのでしょうか?

リード:そうですね。もともとそうなるという予想はしていましたが、想定よりもはるかに大きな反響がありました!

――最後に、日本プレイヤーにむけてコメントを頂ければ幸いです。

リード:まずは、この一年間『NIKKE』を愛してくれてありがとうございます!

これからも『NIKKE』はみなさまに楽しんでいただけるよう、様々なチャレンジを重ねながらコンテンツをお届けしていきます。よりハイクオリティなモノを提供できるように私たちも努力していきますので、これからも『NIKKE』を愛してください!

――今回は、ありがとうございました!


1周年を迎え様々なイベントが開催されている『勝利の女神:NIKKE』はスマホ/PCにて配信中です。

《高村 響》
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