TVアニメ「グレンダイザーU」貞本義行インタビュー「今日的でありながらもレトロチックな良さを残した表現を楽しんでもらいたい」 | アニメ!アニメ!

TVアニメ「グレンダイザーU」貞本義行インタビュー「今日的でありながらもレトロチックな良さを残した表現を楽しんでもらいたい」

TVアニメ『グレンダイザーU』の放送決定を記念し、本作を手がけるスタッフ陣のインタビューを全5回にわたり掲載する。今回はキャラクターデザイン・貞本義行のコメントをお届け。

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TVアニメ「グレンダイザーU」貞本義行インタビュー「今日的でありながらもレトロチックな良さを残した表現を楽しんでもらいたい」
  • TVアニメ「グレンダイザーU」貞本義行インタビュー「今日的でありながらもレトロチックな良さを残した表現を楽しんでもらいたい」
  • (C)Go Nagai/Dynamic Planning-Project GrendizerU
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放送終了から約50年―“永井豪”原作による『UFOロボグレンダイザー』が現代に蘇り、TVアニメ『グレンダイザーU』として2024年放送決定!

『グレンダイザー』は、異星人の宇門大介ことデューク・フリードが巨大ロボット・グレンダイザーに乗り、宇宙からの侵略者と戦う姿を描いたSF活劇。中東、ヨーロッパを中心に海外では未だに衰えない人気作品となっており、その勢いは現在もなお健在だ。

アニメ!アニメ!では、TVアニメ『グレンダイザーU』の放送決定を記念し、本作を手がけるスタッフ陣のインタビューを全5回にわたり掲載する。今回はキャラクターデザイン・貞本義行のコメントをお届け。

キャラクターデザイン・貞本義行 コメント


ーーファン待望のグレンダイザーの再アニメ化ですが、このプロジェクトを初めて聞いた際の感想を教えてください。

『グレンダイザー』って何回かアニメになっているよなと思っていたら、それは『マジンガーZ』の方でした(笑)。リメイクされていないのは意外でしたね。実は初めての原作モノなのですが、永井豪先生の原作ならって飛びつきました。

子供の頃『マジンガーZ』と『ゲッターロボ』が大好きだったのですが、当時『グレンダイザー』は観ていなかったんです。一番多感な時期に影響を受けたのが『マジンガーZ』で、テレビっ子ではあったんだけど、漫画の方が自分にとっては強い存在だったので、荒木伸吾さんのキャラクターに代表される『グレンダイザー』の雰囲気が「永井豪先生の漫画じゃない」と言う印象があったのでしょうね。海外で人気になったという魅力も今なら分かります。

ーーファンの期待も高まるような豪華スタッフ陣ですが、参加メンバーのお名前を聞いたときの印象をお聞かせください。

永井豪先生の原作で、福田さんがやりたいってのであればお手伝いしますくらいのふわっとした気持ちでした。その後、大河内さんがシリーズ構成と伺って、福田さんが「SFより人間を描きたい」って仰っていたから相性は良いんじゃないかと思いました。続いて、田中さんが音楽でと勝手知ったるスタッフが次々と参加してくれたのも心強かったですね。

ーー往年のファンが楽しめる部分、期待してほしい部分を教えてください。

リメイク作品をやる時に、そのまんまをやりたい人と、新しい要素を取り入れたい人がいたとして、福田さんは前者、僕は後者だと個人的には思っているのですが、初めての原作モノなので大切にすべきところは考慮したつもりです。

荒木伸吾さんの美麗なタッチをみなさん強くイメージされていると思うので、女性キャラクターについては特に苦労しました。今日的でありながらもレトロチックな良さを残した表現を楽しんでもらいたいですね。

ーーさらに、新規ファンも楽しめるこだわりや、仕掛けがあれば教えてください。

一見レトロ作品に見えてしまうからこそ、それだけに留まらない要素を大河内さんは仕込んでいるんじゃないかな?デザインの仕掛けで言うと、パッと見は同じなんだけれど今風になっていると思います。

僕が子供の頃に流行ったものってロボットアニメもそうだけれどスペースオペラが多かったんです。『機動戦士ガンダム』や『新世紀エヴァンゲリオン』といったロボットアニメはミリタリー方向に寄っていったので、それに慣れているファンにはスペースオペラ的な要素は新しく映るんじゃないかな。

ーー海外にも人気のある本作ですが、海外ファンを意識した部分などがあれば教えてください。

海外の方が何を好きなのかを理解しようとすると、自分の中にはない価値観であったりするのでそれと向き合わないといけないし、変えちゃいけないじゃないかってのが一つの枷になりました。

いつもは自分の中に正解をつくってそれに近付けるんですけれど、今回は外に正解がある。グレンダイザーをグレンダイザーたらしめている要素、言うなれば歌舞伎のような様式美で構築されているのが一番難しかった。

例えば、敵のデザインでいかにも悪そうな顔をしているのは、本来僕のテイストではないんですね。見た目が良い人であっても実は悪の部分があるとか、敵側にもその人たちなりの正義があるんだろうなって僕の人間観がにじみ出てしまうので。

そういう意味では“もののあはれ”みたいな普遍的な日本の美意識が根底に流れているから、海外で受けているのかも知れませんね。現代の日本で言うところの“カワイイ”って捉え方ではなくて、“美しさ”、“セクシーさ”、“強さ”なんてところが評価されたんじゃないかなって。

ーー本作を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いいたします。

タイトルから昔の作品だよねと敬遠せず、何かありそうだなと思ってもらえれば。新旧のマリアージュとして美味しくかじってもらいたいですね。

(C)Go Nagai/Dynamic Planning-Project GrendizerU

《animeanime》
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