「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」一度観たエピソードでも映画館に駆けつける価値大アリの大迫力!【レビュー】 | アニメ!アニメ!

「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」一度観たエピソードでも映画館に駆けつける価値大アリの大迫力!【レビュー】

内容の半分はすでに放送済みでもう半分も4月になれば放送されるものを、わざわざ映画館でお金を払って観る価値はあるのかと疑問に思う人もいるでしょう。結論から言うと、映画館で観て大満足でした。

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ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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2月3日、節分の日から『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』の公開がついに始まりました。

今回の上映は、昨年に放送・配信された「遊郭編」の最終2話である第十話と十一話、そして、4月から放送・配信予定の「刀鍛冶の里編」の第一話を合わせて劇場展開するという異例のもの。今までもテレビアニメの総集編を映画館で公開する例はありましたが、特定の話数だけを、しかも全国規模で公開するのは相当に珍しい事態で、それで興行が成り立ってしまう『鬼滅の刃』がいかに特別なタイトルなのかを物語っています。

しかし、内容の半分はすでに放送済みでもう半分も4月になれば放送されるものを、わざわざ映画館でお金を払って観る価値はあるのかと疑問に思う人もいるでしょう。結論から言うと、映画館で観て大満足でした。なぜなら、『鬼滅の刃』の映像がそれだけ完成度の高いものだからです。

■第十話の戦闘は映画館でこそ真の力を発揮する

放送時もその驚異的な作画と煌びやかなエフェクトの数々と迫力の演出で、テレビアニメの限界を超えたと絶賛された「遊郭編」十話。筆者もテレビで見た時、そのすごさに驚きましたが、同時に「テレビではこの映像の凄さを充分に発揮できないのでは」とも感じました。

上弦の陸の鬼、妓夫太郎・堕姫の兄妹との死闘に決着がつくこのエピソードの、音柱・宇髄天元の「譜面が完成した!」のセリフの後から始まる一連のアクションシーンは、やはり映画館の大スクリーンでは一層輝きを増していました。動きの1つひとつ、エフェクトの物量など全ての要素が手に取るように伝わってきて、どれだけすごい死闘だったのかが、改めて伝わってきます。

さらに、音の要素も重要です。炭治郎が妓夫太郎に指を折られるシーンの音が、本当に痛そうで悲鳴をあげそうになってしまいました。「お前はこんな痛みに耐えて刀を振るっていたのか」と炭治郎の凄さと我慢強さが音の力で増幅されています。

改めてこの十話を観て思ったのは、「この凄まじい映像がそもそもなんでテレビ放送だったんだ」ということです。日本の映像作品でもトップクラスの迫力と言っても過言ではないこのシーンの初出がテレビだったのが、そもそも異様なことだったのではないか。むしろ、映画館で見てもらってこそ価値あるものではないかと思います。

その死闘後に待ち受ける十一話も劇場で観ると、妓夫太郎役・逢坂良太と堕姫・沢城みゆきの2人の芝居により心を打たれます。静寂な映画館の中で妓夫太郎のモノローグで悲しい過去が語られ、兄と妹の絆を見せる芝居が一層際立ちます。映画館は迫力ある大音響もいいですが、静寂もまた素晴らしく、こうした静かなシーンの感動も高めてくれるのです。

■新OPを大画面で観る・聴くチャンス!

本上映の構成は、まずテレビシリーズ一期と「無限列車編」のダイジェスト映像から始まり、「遊郭編」前半のダイジェストから十話につなぐという形になっています。短いですが、煉獄さんの雄姿が再び大スクリーンで観られるのもファンには嬉しい要素ですし、各シリーズのテーマソングを映画館の高音質で聴くこともできます。

エンドクレジットも各エピソード後に流れる仕様になっており、CM前後のアイキャッチも入るため、本当にテレビの作品を映画館で観ているかのような感覚です。自宅で観ていた映像を、たくさんの観客と一緒に映画館で観るのは、みんなでデカいリビングに集まっているような不思議な感覚でした。

そして、本上映の後半は新章「刀鍛冶の里編」の第一話では、冒頭、無限城のシーンがものすごくゴ―ジャスに演出されていて、無限城の摩訶不思議な造形が堪能できます。上弦の鬼集結のドキドキシーンの後には、炭治郎たちも登場し、刀鍛冶の里に向かうと今回の主要キャラクターたちもほぼ出そろい、新たなシリーズに向けて期待が膨らむ内容となっています。もちろん、MAN WITH A MISSION×miletによる新主題歌とともに新オープニング映像も大画面で堪能できます。

この上映形態は、映画作品としてパッケージングされた作品ではないかもしれません。しかし、映画でなくても価値ある映像は世の中にたくさんあります。今回上映されたこれらのエピソードは間違いなく、映画館で上映しても全く恥ずかしくない、堂々とした完成度の映像と言えるでしょう。

ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ 劇場用予告 
<作品詳細>
■ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ
2023年2月3日(金)上映開始

製作年:2022年
配給:東宝・アニプレックス

【キャスト】
竈門炭治郎(かまど・たんじろう):花江夏樹
竈門禰豆子(かまど・ねずこ)※:鬼頭明里
我妻善逸(あがつま・ぜんいつ):下野 紘
嘴平伊之助(はしびら・いのすけ):松岡禎丞
宇髄天元(うずい・てんげん):小西克幸
時透無一郎(ときとう・むいちろう):河西健吾
甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり):花澤香菜
※ 禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記。

【スタッフ】
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン・総作画監督:松島 晃
脚本制作:ufotable
サブキャラクターデザイン:佐藤美幸、梶山庸子、菊池美花
プロップデザイン:小山将治
美術監督:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:大前祐子
編集:神野 学
音楽:梶浦由記、椎名 豪
アニメーション制作:ufotable

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable


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