2021年にシリーズ15周年を迎える同シリーズは、これまでTVアニメ、劇場アニメなど様々なメディア展開をしてきた。シリーズの次の10年の構想として、新たにスマートフォンゲームと、『コードギアス 復活のルルーシュ』のその後を描く新作アニメーションの2本を柱に展開していく。
TVシリーズ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公ルルーシュの誕生日というファンにとって特別な日の発表であったことも手伝って、世界中から多くの視聴者に見守られながらの発表となった。
同イベントでは、『コードギアス Genesic Re;CODE』で3人の主要キャラクターを演じる、堀江舜、高田憂希、花守ゆみりが登壇。同作へ参加できたことへの喜びと緊張を語ってくれた。当日のイベントレポートと、登壇後のインタビューをお届けする。
[取材・文=杉本穂高]

キャラクターごとに与えられた情報量が違った収録
『コードギアス Genesic Re;CODE』の主人公アルを演じる堀江は、中学生のころに『コードギアス 反逆のルルーシュ』の放送をリアルタイムで見ていたそうで、シリーズに参加が決まったことがいまだに信じられないと率直な思いを吐露した。
ギギ役の高田も、このような大きなタイトルに関われることは光栄だと話し、物語の鍵を握るアーカイヴ役の花守も長く続くシリーズに関われる喜びと責任感を実感しているそうで、夢のようだとそれぞれの心境を語ってくれた。
新作情報は、まず『コードギアス 奪還のゼット』のティザービジュアルから公開。

現時点では公開可能な情報が少ないため、3人はビジュアルから読み取れる情報を漏らすまいと目を凝らして見つめていた。
主人公らしき中央の少年がルルーシュとは別人なため、新主人公がどんなキャラクターなのか、また旧作のキャラクターが登場するのかなど、期待に胸を膨らませていた。
そして、3人が出演するスマートフォンゲームが、2021年春のリリース予定であることが発表。

堀江は、アル役に決まってからルルーシュ役の福山潤と現場で一緒になったが、情報公開前だったので言えなかったそうだ。
また、花守は友人や妹が同シリーズの大ファンだそうで、発表されたらどんな顔をするだろうと思っていたと、言いたくても言えない時期のもどかしい気持ちを語った。
話はPVの収録に移る。収録は3人とも別々に行ったそうで、実は顔を合わせるのはこの日が初めて。堀江が演じるアルは、記憶喪失という設定のため、堀江自身もあえてキャラクターについて詳細を知らされていない状態での収録になったとのこと。
しかし高田が演じるギギは、アルが記憶を失った事情を知っている設定で、収録時にもそれを知らされていた。
さらに花守のアーカイヴは物語の根幹に関わるキャラクターなので、一番多く設定を知らされたそうで、ふたりが知らないことをたくさん知っている様子だった。
そして、本作の概要が発表。ゲームの3つの魅力として、1.壮大なシナリオ、2.歴代のキャラクターが大集合、3.多数のクリエイターによる完全描きおろしのイラストが挙げられた。
本作のシナリオは、人気ライトノベル作家あざの耕平、十文字青、高橋びすいが執筆。記憶図書館のアーカイヴに導かれ、時空を巡り「ギアスのかけら」を集めていく、新たな復讐の物語というコンセプトが明かされた。

堀江は、『コードギアス』といえば緻密に練られた復讐の物語が持ち味として、このスマートフォンゲームでどんな復讐が展開されるのか楽しみだと期待を寄せた。
また歴代キャラクターも登場し、これまでのシリーズの物語を追体験できるようになっているという。花守は、これをきっかけに『コードギアス』シリーズに触れる人が増えていくことを期待した。

歴代キャラで誰に会いたいかという質問に対して、高田はシャーリーを挙げ、堀江は、咲世子のような序盤では目立たないが後半になって重要になっていくキャラクターが好きだと語る。
花守は枢木スザクの最初はまっすぐだったのに、物語が進むにつれて歪みが生じていくのがたまらないと、それぞれのキャラ愛を語ってくれた。
そして、3人による公式ラジオ放送が12月17日から始まることが発表された。

歴代キャラクターを演じた出演者もゲストとして登場予定とのことで、3人とも先輩たちと話せることを楽しみにしていた。
最後に、3人がそれぞれ新たなシリーズに向けての抱負と、ファンへのメッセージを語りイベントは締めくくられた。
ステージを終えて「とにかくホッとした」
ここから、登壇後のインタビューをお届けする。
――新作発表のステージを終えて、今はどんなお気持ちですか。
堀江:とにかくホッとしています。このお話をいただいてから吐きそうなくらい緊張していたので(笑)、解放された安堵と同時に、みなさんに知っていただいたことで新しい緊張が生まれています。
高田:お話をいただいてから今日の発表までずっと『コードギアス』に触れていたので、ようやく発表できた嬉しさと、このシリーズを応援し続けてきた方たちの層の厚さと広さを改めて感じられました。
これから、しっかり気を引き締めてみなさんに楽しんでいただけるよう頑張りたいと思います。
花守:最初にお話をいただいて、世界観とキャラクターを聞いた時、これは一筋縄ではいかないなと感じました。アーカイヴはもちろん、アルもギギも大変なものを背負っています。

さらに、歴代のキャラクターたちの物語をもう一度追体験できることは、これまでのファンの方にも嬉しいことだと思いますし、今からシリーズに触れる方もより深く『コードギアス』を知りたいと思えるゲームになるんじゃないかと思います。
――花守さんは、3人の中で一番情報をもらっているというお話でした。
花守:そうですね。このゲームに歴代キャラクターが全員集合して遊べるようになっている意図なども聞かせていただいています。ネタバレになるので何も話せないのですが、こういう大きな秘密を抱えているキャラクターを演じるのは初めてなので、どうやって演じていこうか今から悩んでいます。
――堀江さんは、ほとんど何も知らされずに主人公を演じることは決まっているという状態です。
堀江:そうですね。ただ一人のファンとして新作を待つだけの人間です(笑)。本当にどんなゲームになるのか楽しみです。
高田:私は、そんなアルを支えられるように頑張りたいです。
――みなさんが思う『コードギアス』シリーズの魅力とは何でしょうか。
花守:それぞれのキャラクターが正義や信念、人に言えない出自に復讐心などを抱えていて、それらが上手く絡み合ってどんどん濃厚になっていくところですね。
高田:この作品はとんでもないことが連続して起きますよね。例えば、学園祭で大きなピザをみんなで作ろうと和気あいあいとしていたと思ったら、次のエピソードではユーフェミアさんがあんなことになってしまうとか。これをリアルタイムで見ていた人たちは大変な気持ちになったんじゃないかと思います。
堀江:誰が主人公であっても成立してしまうくらい、ひとりひとりにドラマがあるんですよね。当時、中学生の僕はリアルタイムで見ていたんですけど、悲しい展開の連続だし、どんどん人が死んでいくかと思えば、生徒会のシーンのようなほんわかするシーンもあって、そういう目まぐるしい展開の中で、もの悲しさが描かれていることが、『コードギアス』の魅力かなと思います。
――お三方が出演される公式インターネットラジオ番組『ギアジェネらじお』も発表もされましたが、どんな番組にしていきたいですか。
花守:歴代キャラクターを演じた先輩方もいらっしゃって話を聞ける貴重な機会なので、役者として気になることをお聞きしたいです。
そういう機会がいただけることにワクワクドキドキしていますし、ファンの方にはシリーズの魅力を再発見できるようなお話も先輩方から聞けるようなラジオにしたいですね。
高田:私も先輩方のお話を聞けることを楽しみにしています。それとこの3人で『コードギアス』の好きなところを気軽に語れる場にできるといいなと思っています。
これまで応援してきたファンの方も、新たに『コードギアス』に触れる方も楽しんでいただけるような、和気あいあいと楽しく作品の魅力を話せる場にしていきたいです。
堀江:それこそ作品に登場するアッシュフォード学園の生徒会室のような雰囲気で、あの学園生活を覗き見た気分になれるような、そういうラジオにしたいですね。
先輩方も来られるというので、ほがらかなだけでなく、緊張することもあるだろうなという予感も抱きつつ、今は収録を楽しみにしています。
コードギアス Genesic Re;CODE「ギアジェネらじお」

「コードギアス Genesic Re;CODE」のインターネットラジオ番組が、音泉にて配信。第一回は12月17日(木)19時より配信を予定。新主人公の声優3名(堀江瞬、高田憂希、花守ゆみり)がメインパーソナリティーを務めます。また、歴代の声優やスタッフをゲストに呼びコードギアスについてトークを繰り広げます。
(C)SUNRISE/PROJECT Z-GEASS Character Design (C)2006-2021 CLAMP・ST
(C)SUNRISE/PROJECT G-GEASS Character Design (C)2006-2021 CLAMP・ST