「アニメを3D(サンジゲン)に!」サンジゲン創業者・松浦裕暁が初の著書を刊行 | アニメ!アニメ!

「アニメを3D(サンジゲン)に!」サンジゲン創業者・松浦裕暁が初の著書を刊行

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11月25日、サンジゲン代表取締役 松浦裕暁の著書「アニメを3D(サンジゲン)に!」が星海社新書より刊行された。3DCGを武器にアニメ業界の第一線をひた走る風雲児が、その変革の歴史や自らの手腕について記している。

松浦裕暁は1972年生まれ。GONZOで3Dディレクターを務めた後、2006年に3DCGアニメ制作会社サンジゲンを設立。手描きの質感を持ったセルルックのCGを積極的に取り入れて、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』や『ブブキ・ブランキ』などのCGアニメを世に送り出した。
初の著書「アニメを3Dに!」では、同社の制作手法や経営理念、組織作りにいたるまで詳細に語り尽くしている。第1章ではCGアニメのテレビシリーズがなぜ実現できたのか、通常は知ることができない予算の具体的な数字を挙げて解説した。作業効率や予算配分の参考にするため、アニメの全話・全カットを難易度別に分類したエピソードをはじめ、多彩な秘話に驚かされる。

第3章では3DCGアニメの制作工程の変化について図を交えて紹介した。GONZO時代にクリエイターとして関わった2000年から、社長としてサンジゲンを指揮する現在の15年間で、ワークフローがどう進化していったのかを一望できる。外からでは分かりづらいCGアニメの工程を学ぶのに最適だろう。
さらに松浦自身の経歴についても触れている。松浦は福井県の地元スーパーで社員として働いて25歳で上京するなど、アニメ業界人としては珍しい過去を持つ。そんな彼がCGのどこに未来を感じたのだろうか。今では経営者として語られることの多い松浦が、クリエイター時代の仕事を振り返っているのもポイントだ。

本書には「誰にでもできるけれど、誰もやっていないことをやる」という松浦のモットーが随所に記されている。CGスタジオとしては後発だったサンジゲンが業界をリードできたのは、アニメ寄りのセルルックだけに特化したからだという。ほかのスタジオが目指していたリアルな表現を追うのではなく、あえてガラパゴス化することによって唯一無二の地位を築いたのだ。
前人未踏の分野で頂点を目指すための戦略が詰まった本書は、経営者やクリエイターなどあらゆる人々にとって役立つ一冊となった。「アニメを3D(サンジゲン)に!」は星海社新書にて発売中。
[高橋克則]

松浦裕暁「アニメを3D(サンジゲン)に!」
価格: 950円(税込)
レーベル: 星海社新書
《高橋克則》
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