アニメ業界が激動する中、有力プロデューサーとトップクリエイターがタッグを組んだ新しいアニメビジネスが動き出した。アニメプロデュース会社 EGG FIRMが2016年より、いよいよ本格始動する。EGG FIRMはベテランプロデューサーの大澤信博が2015年に設立、アニメーションの企画・制作を中心にしたトータルプロデュースをする。このEGG FIRMに小説家の川原礫、脚本家の大河内一楼、アニメ演出・監督の新房昭之といった国内トップクリエイターが制作パートナーとして参加する。さらに先頃、KADOKAWAから独立して話題を呼んだ元電撃文庫編集長の三木一馬の新会社ストレートエッジも連携する。広告代理店のクオラス、そしてバーナムスタジオも参加するなど、強力な布陣で新しいコンテンツの創出を目指すという。EGG FIRMの最初のプロジェクトは、2016年7月よりテレビ放送がスタートした『斉木楠雄のΨ難』だ。麻生周一が「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載するマンガを原作に、超能力者の高校生・斉木楠雄が主人公の超能力(サイキック)コメディとなっている。監督に桜井弘明、シリーズ構成に横手美智子、キャラクターデザインに音地正行と精鋭スタッフが集結、主人公・斉木役に人気声優の神谷浩史を起用するなど豪華キャストも話題だ。EGG FIRMはJ.C.STAFFと共に、このアニメーション制作を手がける。さらに7月23日公開の劇場映画『アクセル・ワールド -インフィニット・バースト-』、2017年春公開の『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』のプロデュースにも関わる。様々な作品に参加していくことになる。しかし、今後、大きな注目を集めそうなのが、クリエイターを巻き込んだEGG FIRMのビジネススキームだろう。代表である大澤信博は、『ソードアート・オンライン』『監獄学園(プリズンスクール)』『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』など数々のヒット作のチーフ・プロデデューサーを務めてきた。EGG FIRMではアニメーション企画・制作などのトータルコーディネート、さらに新しいコンテンツづくりも掲げる。それに協力することになるのが、川原礫、大河内一楼、新房昭之らのクリエイター陣である。川原礫は『ソードアート・オンライン』『アクセル・ワールド』(いずれも電撃文庫刊)、大河内一楼はアニメ『甲鉄城のカバネリ』『コードギアス反逆のルルーシュ』など、新房昭之はアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』「物語」シリーズなどでそれぞれ知られている。3人はEGG FIRMの株主にも加わっており、新しい試みへの意気込みも感じられる。さらにストレートエッジの三木は、編集者として『灼眼のシャナ』『とある魔術の禁書目録』『ソードアート・オンライン』『魔法科高校の劣等生』『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(すべて電撃文庫刊)を世に送り届けてきた。新しいコンテンツとなれば、大きな力を発揮するだろう。三木はEGG FIRMの社外取締役に就任、同時に大澤もストレートエッジの社外取締役に就任。アニメと出版の新会社ふたつが、がっつりと手を組む。新しいアニメの会社と言うと、アニメーションを実際に作る制作スタジオの立ち上げが多い。あるいは新しいビジネスとなると、大きな資本を持つ企業のアニメへの製作出資が話題になることも多い。一方EGG FIRMはアニメの企画・コーディネート、コンテンツの創出に重点を置く。しかもそれは、プロデューサーとクリエイターの協力により実現する。そこからはこれまでとは違う何かが生まれるのかもしれない。大ヒットメーカーばかりが並んだだけに、どんな作品が今後生まれるのか、ファンの期待も高まりそうだ。新しいアニメの可能性の点からも、EGG FIRMの動向に注目が集まる。株式会社 EGG FIRM公式サイト http://www.eggfirm.com所在地 東京都中野区弥生町二丁目41番地17号 TCIC NO.15代表取締役 大澤 信博[株主構成]大澤信博、株式会社クオラス、・有限会社バーナムスタジオ川原 礫、大河内一楼、新房昭之ほか株式会社ストレートエッジ公式サイト http://straightedge.jp/代表取締役 三木 一馬
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