一般社団法人日本玩具協会は、6月7日に2015年度(2015年4月~16年3月)の国内玩具市場が8003億1000万円であったと発表した。前年の8087億700万円と比較して1%減と、ほぼ前年度並みとなった。日本玩具協会は毎年6月初旬に国内最大の玩具見本市「東京おもちゃショー」を開催する。協会はこれに合わせて、優れたおもちゃを顕彰する日本おもちゃ大賞、そして玩具市場の概要を発表している。今年の「東京おもちゃショー」は、6月9日、10日に商談見本市、11日、12日に一般公開日を実施する。国内の玩具市場は、2014年度に過去10年間で最高を記録したが、2015年度もその勢いを持続したかたちとなった。少子化が進む中で、堅調なビジネスとなっている。時代に合わせた新たなアイディアや子どもだけでない幅広い年代にエンタテイメントとして玩具を送り出す施策が効果を上げている。全体では前年並みとなったが、ジャンル別では大きな変動があった。伸びが大きかったのは最新のテクノロジーを取り入れたハイテク/トレンドトイ、男児玩具、トレーディングカード(TCG)、知育・教育などである。ハイテク/トレンドトイは59億4200万円(31.8%増)で、「リニアライナー」やロボット玩具が牽引した。男児玩具は526億100万円(16.7%増)、TCGは962億6800万円(10.5%増)、知育・教育は1687億7900万円(7.1%増)。とりわけ近年弱含みであったTCGの伸びは大きなトピックだ。一方、市場が小さくなったのは、男児キャラクター711億300万円(20.6%減)。ぬいぐるみ192億3600万円(13.9%減)、雑貨1024億4000万円(14%減)である。男児キャラクターは前年度に「妖怪ウォッチ」で急伸したが、その反動が表れたかたちだ。日本玩具協会は、このほか玩具関連市場としてカプセル玩具と玩菓の市場を算出している。カプセル玩具316億円と前年度の319億円とほぼ同規模、一方で玩菓は659億円から520億円と2割以上の減少となった。玩具関連市場のひとつであるコンピューターゲームは、日本玩具協会では市場規模を算出していない。また、今年度(2016年度)については、ゴールデンウィーク商戦が前年対比105%と堅調だという。今後、玩具業界の主戦場となる夏休み、クリスマス商戦に期待がつながると、日本玩具協会はしている。
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