栄誉を手にした声優たちの熱い想い 第十回声優アワード受賞式 (1) 主演賞、助演賞、新人賞 | アニメ!アニメ!

栄誉を手にした声優たちの熱い想い 第十回声優アワード受賞式 (1) 主演賞、助演賞、新人賞

3月12日(土)、文化放送メディアプラスホールにて第十回声優アワードの発表と受賞式が行われた。主演男優賞/主演女優賞、助演男優賞/助演女優賞、新人男優賞/新人女優賞をレポートする。

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栄誉を手にした声優たちの熱い想い 第十回声優アワード受賞式 (1) 主演賞、助演賞、新人賞
  • 栄誉を手にした声優たちの熱い想い 第十回声優アワード受賞式 (1) 主演賞、助演賞、新人賞
3月12日(土)、文化放送メディアプラスホールにて第十回声優アワードの発表と受賞式が行われた。
声優界のアカデミー賞として2006年に発足した声優アワードは今年度で節目となる10年を迎えた。声優アワードは声優の地位向上と発展、長年の功績に対しての敬意、そして、今後の声優界の発展を目指し設立されたもの。厳かな空気の中、受賞式は行われた。

■新人男優賞/新人女優賞

新人男優賞に選出されたのは梅原裕一郎、武内駿輔、村瀬歩の3名。梅原は『ヤングブラック・ジャック』(間黒男役)、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(ユージン・セブンスターク役)などで幅広い演技力を発揮した。武市は『アイドルマスター シンデレラガールズ』(プロデューサー役)で注目を集め『ヤングブラック・ジャック』(ヒューゴ役)など、現役高校生ながらも深みのある中年の役を演じるなど存在感が光った。村瀬は『ハイキュー!!』(日向翔陽役)、『ガッチャマンクラウズ インサイト』(爾乃美家累役)『怪盗ジョーカー』(ジョーカー役)などで力強い存在感を表した。

新人女優賞に選ばれたのは上坂すみれ、高橋李依、田中あいみの3名。上坂は2015年、『艦隊これくしょん-艦これ-』(吹雪役)や『コンクリートレボルティオ』(星野輝子役)『アイドルマスター シンデレラガールズ』(アナスタシア役)などで活躍。高橋は『それが声優!』(一ノ瀬双葉役)『乱歩奇譚 Game of Laplace』(コバヤシ役)など多くのメインキャラクターを務めた。田中は『干物妹!うまるちゃん』(土間うまる役)や『ランス・アンド・マスクス』(リュウ・ユイエン役)など様々な役を演じた。

「みなさんの支えがなければこれまでやってこられませんでした。この賞にふさわしい声優になるべく、これからもより一層努力して参りたいと思います」(梅原)
「何よりも高校生という期間の中で一番応援してくれた両親に、誇りと自信と期待を伝えることができたらなと思っています。ありがとうございました」(武内)
「支えてくださった諸先輩方と、いつか同じ目線に立って胸を張れるようなお芝居ができるようにこの賞を誇りにこれからも邁進していきたいと思っております」(村瀬)
「歴史ある声優アワードでこのような賞をいただけたこと、光栄に思います。この賞を励みにますます精進していきたいです」(上坂)
「支えてくださった方や応援してくださった方、そして作品やキャラクターと一緒にとらせていただいた賞だと思っております。この賞を胸に今後もがんばっていきたいと思います」(高橋)
「人や作品、キャラクターとの出会いを大切にし、この喜びを力に精進して参りますのでどうぞよろしくお願いします」(田中)

新人男優賞/新人女優賞のプレゼンターを務めた清水マリは、「声優というのは“人間の心を伝える”というすごい職業だと思います。生涯の中で一回しかもらえない新人賞というものを胸に、これからもがんばってください!」と、若い才能にエールを贈った。

■助演女優賞

助演女優賞は伊藤静と早見沙織が受賞した。伊藤は『監獄学園 プリズンスクール』(芽衣子役)や『美少女戦士セーラームーンCrystal』(愛野美奈子/セーラーヴィーナス役)などで振り幅の広い演技を見せた。早見は『響け!ユーフォニアム』(小笠原晴香役)や『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』(雪ノ下雪乃役)などで透明感のある声と高い表現力を発揮した。

「はじめた頃は『10年経ったら一人前』と思っていましたが、もうすぐ15年になろうという今でもまだ、階段の入口辺りをウロウロしているように思っていた中でいただけた賞でした。これからも迷いながらではありますが、階段を一段でも登って行けるよう励んでいきたいと思います」(伊藤)
「私自身、デビューからちょうど10年、第十回を迎える声優アワードでこのような賞をいただけることに不思議なご縁を感じています。全ての皆さま、そして両親に、感謝を述べたいと思います。本当にありがとうございました」(早見)

■助演男優賞

助演男優賞は鈴村健一と細谷佳正へ贈られた。鈴村健一はパーソナリティー賞とダブル受賞となった。『曇天に笑う』(比良裏役)や『監獄学園 プリズンスクール』(シンゴ役)、『おそ松さん』(イヤミ役)などで力強い演技を見せた。助演男優賞は2度目の受賞(第八回声優アワード)となる細谷は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(オルガ・イツカ役)、『デス・パレード』(ギンティ役)などで芯の通った存在感ある演技を披露、作品世界を支えた。

「芸歴が22年になります。業界に関わる中で誰かを助ける――まさに助演という仕事も増えてきました。いろんな人たちの支えていけるような役者になっていきたいなと思います。話は変わりますが、この受賞はイヤミのおかげであることは間違いありません! みなさまご一緒にお願いします! みなさま行くザンスよ?! 3、2、1『シェー!』」(鈴村)
「2014年7月からフリーとなり、いろんなことがありました。ここに立って改めて思うのは、1人では何もできなかったなあということです。自分は本当に幸せな演者だと思っております。支えてくださったみなさま、ファンのみなさん、本当にありがとうございました」(細谷)

■主演女優賞

主演女優賞は水瀬いのりが受賞した。水瀬は『心が叫びたがってるんだ。』(成瀬順役)、『がっこうぐらし!』(丈槍由紀役)など多くの作品で瑞々しい表現力を発揮した。
水瀬が声優を意識したのは5歳の頃だという。「キャラクターとお話ししたい」と夢見ていた頃から15年。20歳という若さで主演女優賞のトロフィーを手にした。「今日こうしてこの場にいることが夢のようでうれしいです。これからも更なる高みを目指して邁進していきたいと思います。この賞をいただけたのは何よりも、声優というお仕事を私に教えてくれた両親のおかげです。自分もいつか、誰かの憧れになれるようにがんばって行こうと思います。ありがとうございました」。しっかりとした口調で感想を述べ、深々と頭を下げた。

■主演男優賞

主演男優賞は松岡禎丞に贈られた。松岡は『食檄のソーマ』(幸平創真役)や『ソードアート・オンラインII』(キリト/桐ヶ谷和人役)など多くの作品で主人公を演じ、豊かな感情表現や存在感がひときわ光った。
松岡はキョトンとした表情でトロフィーを手にすると「1人の力でとった賞とは思っていません」と支えてくれたファンや関係者への途中、言葉を詰まらせながら感謝の言葉を述べた。自分の置かれている状況を「手の震えが止まりません」と表現し笑いを誘いながらも、「思えば22歳から声優をやらせていただいて、今年で30歳になります。これからも期待と不安を胸に、一つ一つの現場を大事にしていこうと思いますので、どうか生温かい目で見守っていただければと思います。一表現者として、みなさんに楽しんでいただけるような作品を残して行けたらと思います。ありがとうございました!」とスピーチし、13部門にのぼる受賞式の最後を締めくくった。
[細川洋平]
《細川洋平》
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