2015年 興収10億円超の邦画アニメは13本 アニメとマンガ原作が市場を牽引 | アニメ!アニメ!

2015年 興収10億円超の邦画アニメは13本 アニメとマンガ原作が市場を牽引

日本映画製作者連盟の発表によれば、2015年の映画館の売上高にあたる興行収入は2171億1900万円と前年比4.9%増、入場者数は1億6663万人3.4%増と堅調だった。

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日本映画製作者連盟(映連)は1月26日に、2015年の国内映画産業統計を明らかにした。発表によれば、2015年の映画館の売上高にあたる興行収入は2171億1900万円と前年比4.9%増、入場者数は1億6663万人3.4%増と堅調だった。
興行収入は2010年に続き、過去2番目に高い水準である。入場者の増加に加えて、平均入場料金も初めて1300円を突破し1303円となった。さらに近年伸び悩んでいたスクリーン数も3437と1970年代以降では最高に達している。映画文化が上向き傾向にあることが分かる。

毎年、注目される邦画・洋画別の興行収入は全体の55.4%が邦画、44.8%が洋画と、依然邦高洋低が続いている。しかし邦画が前年の構成比58.3%から2.9%落として55.4%となった。邦画の興収が前年並みの1203億6700万円だったのに対して、洋画は12.1%増の967億5200万円と、洋画の伸びに支えられた。
洋画のヒット作は興収トップが8月公開の『ジュラシック・ワールド』の95.3億円、続いて『ベイマックス』91.8億円。配給別では『ジュラシック・ワールド』のほかに、『ミニオンズ』(52.1億円)、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(35.4億円)、『テッド2』(25.1億円)をトップ10に送り込んだ東宝東和と、『ベイマックス』『シンデレラ』など4作品がトップ10のウォルト・ディズニー・スタジオが好調だった。

近年、アニメ映画が映画興行で大きな役割を果たすことが増えているが、2015年はとりわけアニメ、そしてマンガ原作の実写映画の活躍が目立った。邦画興収トップが2014年12月公開の『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』(78億円)、続いて7月公開の『バケモノの子』(58.5億円)になったのをはじめ、邦画トップ10内に6作品を送り込んだ。これにマンガ原作の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(32.5億円)、10位『映画 暗殺教室(27.7億円)』を加えると、アニメ・マンガの席巻ぶりが分かる。
興収10億円超の邦画39本だが、このうち13本がアニメ、11本がマンガ原作となっている。『ヒロイン失格』(24.3億円)、『ストロボ・エッジ』(23.2億円)、『アオハライド』(19億円)、『海街diary』(16.8億円)と、少女マンガ原作が勢いを増している。

アニメ邦画は興収10億円超の13本の合計で400億円を超えた。『妖怪ウォッチ』『バケモノの子』の大ヒットに加えて、『名探偵コナン』(44.8億円)、『映画ドラえもん』(39.3億円)、『映画クレヨンしんちゃん』(22.9億円)などのロングランシリーズが好調だった。一方で、『ポケモン』が前年の29.1億円から26.1億円へ下がり、減少傾向に歯止めがかかっていない。
また定番シリーズ以外では、『ラブライブ!The School Idol Movie』(28.4億円)、『ガールズ&パンツァー 劇場版』(10億円)と深夜アニメ発の2作品が健闘した。
海外アニメーションでは、『ベイマックス』『ミニオンズ』『インサイド・ヘッド』(40.4億円)と大ヒットはあったが10億円以上はこの3本のみ。少数作品に集中している。

2015年(平成27年) 興行収入10億円以上のアニメ作品

■ [邦画]
『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』  78.0億円 (東宝)
『バケモノの子』 58.5億円 (東宝)
『名探偵コナン 業火の向日葵(ひまわり)』  44.8億円 (東宝)
『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)』  39.3億円 (東宝)
『ドラゴンボールZ 復活の「F」』  37.4億円 (東宝)
『ラブライブ!The School Idol Movie』  28.4億円 (松竹)
『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』  26.2億円 (東宝)
『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪(リング)の超魔神フーパ 
ピカチュウとポケモンおんがくたい』  26.1億円 (東宝) 
『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~』  22.9億円 (東宝)
『THE LAST -NARUTO THE MOVIE- 』  20.0億円 (東宝)
『心が叫びたがってるんだ。』  11.2億円 (アニプレックス)
『ガールズ&パンツァー 劇場版』  10.0億円 (ショウゲート)

■ [洋画]
『ベイマックス』  91.8億円 (ウォルト・ディズニー・スタジオ)
『ミニオンズ』  52.1億円 (東宝東和)
『インサイド・ヘッド』  40.4億円 (ウォルト・ディズニー・スタジオ)

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