「少年ジャンプ」(集英社)の人気マンガを実写化した映画『バクマン。』が、10月3日よりいよいよ全国公開となる。公開を直前に控えた9月20日には、京都造形芸術大学の学園祭「大瓜生山祭 2015」で学生たちに向けた特別な試写会が開催された。当日は、本作を手がけた大根仁監督と川村元気プロデューサーも同校を訪れた。上映後には、二人によるトークを実施。作品の企画意図や夢の実現方法など披露して、さらにクリエイターを目指す若者たちへ大きなエールを送った。京都造形芸術大学は、全国でも数少ないマンガ学科を設置する大学である。それだけに、『バクマン。』の主人公たちのようにマンガ家を夢見る若者も多く通っている。試写会への注目度も高く、当日の会場は約500人もの観客が詰めかけた。大根監督は好きな作品を聞かれると「1位は『まんが道』。これは『バクマン。』のオマージュにもなっている藤子不二雄先生の自伝的なマンガですね」と回答。それゆえに『バクマン。』の映画化にも気合いが入っていたようだ。また原作の作画を担当した小畑健さんから「マンガ家がペン入れでノッている時は原稿の上を駆けずり回っているような気分だ」と聞き、それを再現するためにプロジェクションマッピングの手法を取り入れたことなども明かされた。川村プロデューサーは本作の企画意図について「僕が映画を企画するときは“どうやって映画化するの?”という題材を選ぶようにしているんです」と語った。そして「“マンガを描く”という行為が映像化すると地味だな、というのがあったのですが、それに対する答えを映画の中で出せたと思っています」と仕上がりに自信を見せた。最後に二人は「夢はかなわないことが多いと思いますが、いつかなうともわからない夢を持ち続けている力、というのが大切だと思います。今日、この場にいる人たちの中で、5年10年後に一緒に仕事をする人が出てくるかもしれないですね!」と若者たちに温かいメッセージを伝えた。[高橋克則]映画『バクマン。』10月3日全国公開
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