毎日新聞が主催する「第69回毎日映画コンクール」の受賞作品が1月20日に発表された。アニメーション映画賞に『ジョバンニの島』、大藤信郎賞に『澱(よど)みの騒ぎ』が選ばれた。また海外アニメーションからも、TSUTAYA映画ファン賞外国映画部門に『アナと雪の女王』の名前が挙がった。アニメーション関係者からも関心を集めそうだ。「毎日映画コンクール」は1946年に設立。毎日新聞の前身である東京日日新聞が1935年に開始した「全日本映画コンクール」が元であり、映画賞としては国内有数の歴史を持つ。1962年にはアニメーション作家・大藤信郎の基金により大藤信郎賞、1989年にはアニメーション映画賞が設けられた。アニメーション映画賞は1年間の最優秀作品、大藤信郎賞は芸術性や実験性を重視した革新的な作品、と評価対象を分けて選考している。アニメーション映画賞の『ジョバンニの島』は、第二次大戦直後の色丹島を舞台に、ソ連軍の進駐によって過酷な運命に巻き込まれる兄弟たちを描いた作品だ。史実を題材としながら、童話を思わせる柔らかなタッチで描かれており、幻想的な雰囲気も感じさせる世界観が大きな魅力となっている。大藤信郎賞の『澱みの騒ぎ』はアニメーション作家の小野ハナさんが、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 第五期生修了作品として手がけた短編である。1986年生まれの若きクリエイターが快挙を成し遂げている。サイトでの投票により受賞作が選出されるTSUTAYA映画ファン賞の外国映画部門は、2014年最大のヒット作である『アナと雪の女王』が選ばれた。観客動員数2000万人、興行収入250億円超と驚異的な記録を獲得した本作が、その人気ぶりを改めて証明する結果となった。「第69回毎日映画コンクール」の日本映画大賞は熊切和嘉監督の『私の男』が選出された。表彰式は2月10日にミューザ川崎シンフォニーホールにて行われる。[高橋克則]毎日映画コンクールhttp://mainichi.jp/enta/cinema/mfa/
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