■ 怒濤の関ヶ原、武将たちの死闘、「お前自身のために生きて欲しい」今回のキャッチコピーは“すべての想いは関ヶ原へ”。歴史上でも関ヶ原は戦国時代のクライマックス、この時代の武将は多士済々、まさに“不滅のコンテンツ”ではないだろうか。まずは家康&三成の2人のシーンから始まる。スローモーションでの2人の殺陣、ここで、今回の物語の“芯”になる部分をわかりやすく提示する。それから、お決まりのオープニングの殺陣。派手な照明、テンポの良いおなじみの楽曲で今回登場するキャラクターが勢揃いする。関ヶ原は家康率いる東軍と三成率いる西軍が関ヶ原で最後の死闘を繰り広げる場所である。その家康と三成が中心になって物語は進行する。セット至ってシンプル、幾つかの“お立ち台”があるが、これが大活躍。様々なポジションに移動し、武将たちの置かれている位置や立場を視覚的に示す。1幕は関ヶ原に至るまでの物語。それぞれの武将たちの思惑や関係性がスピーディーに殺陣や笑いを交えてテンポよく展開する。俳優たちはそれぞれの持ち味を生かしつつ、キャラクターを体現。今回新しく参加した俳優陣もチームに馴染んでおり、カンパニーの結束の堅さも感じる。斬られ役の面々も縦横無尽な活躍ぶり。そして2幕はちょっとした“お笑いシーン”から入る。イレギュラーなミュージカル風なシーンがあり、ここはお楽しみな場面。いつもの“宴会コーナー”も健在。石田三成演じる中村誠治郎、全く笑わずに黙々と“おバカ”芸を真面目にやっていて“プロ根性”を感じる。そんな息抜き場面が終了し、いよいよクライマックスへ。家康vs三成を中心にした関ヶ原の死闘、ここのシーンは30分近くに及ぶ。家康演じる広瀬友祐は時折苦悩を滲ませ、殺陣に芝居に活躍、陰影のある演技で家康像を構築。一方の中村誠治郎、三成はもはや当たり役、やるせない想いや孤独感の表現が際立っていた。その他、今回2回目の伊達政宗役の滝川英治も役が板についてきた。また、小早川秀秋演じる宮下雄也、コミカルなキャラで全体のアクセントとなっていた。一幕の最初で家康は「絆で天下を取る」という。そして再び「絆を信じる」という。二幕の関ヶ原のシーンは実に30分近くに及ぶ。家康は三成に「お前自身のために生きて欲しい」と言う。この舞台『戦国BASARA』でもそれ以外の戦国時代を描いた時代劇作品でもそうだが、そこで描かれている石田三成は常に“主君のために”が基本。関ヶ原の戦いで敗れることになるのだが、そういった生き様が“悲劇の武将”としての悲哀を感じさせる。家康の三成に対する言葉は、もし、三成に何か語りかけるとしたら、ということではないだろうか。
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