4月は季節の変わり目で、様々な出会いのあるシーズンだ。入学や入社もそのひとつだろう。そうした中で、東京・早稲田にある早稲田大学法学部にある大物が入学する。日本のビジネス界を代表する顔、島耕作である。4月8日発売の「イブニング」(講談社)2014年9号にて、連載中の『学生 島耕作』の主人公・島耕作が1966年当時の早稲田大学法学部に入学する。いまだ語られることのなかった島耕作の大学時代が明らかになる。『課長 島耕作』は1983年に「モーニング」(講談社)にて連載がスタート。その後、ストーリーのなかでの島耕作の出世に合わせて、「部長」「取締役」「常務」「専務」「社長」「会長」と島のキャリアアップと共に作品タイトルも変わり、大きな人気を集めてきた。「島耕作」シリーズは、様々なメディア展開も行っており、アニメと実写のドキュメンタリー番組『島耕作のアジア立志伝』や、『ユルアニ?』内で放送されたFROGMANさんによる『週刊シマコー』など、バラエティ豊かな広がりを見せている。出世街道の頂まで達したこともあり、近年は「イブニング」で島耕作の過去を描いたシリーズが連載されている。『学生 島耕作』は「ヤング」「係長」に続く最新作にあたり、「イブニング」2014年1月号(2013年12月)より連載を開始した。作中では過去の早稲田大学の校舎やキャンパス界隈の模様などが表現される。島耕作の跳ね上がったヘアスタイルも時代を感じさせる。舞台となる時代、1960年代後半は学生運動が盛んだった時期でもある。怒れる若者たちの時代をどのように表現していくのかも気になるところである。島耕作は弘兼憲史さんの分身とも言えるキャラクターだ。二人は1947年9月9日生まれ、山口県岩国市出身、そして早稲田大学法学部卒と同じ経歴を持つ。弘兼さんは早稲田大学のマスコットキャラクター・ワセダベアの生みの親で、卒業後も大学と縁が深い。作中では自身の学生時代の経験もアイデアとして盛り込まれているそうだ。早稲田大学を舞台に展開する『学生 島耕作』に期待したい。 [高橋克則]「イブニング」/http://evening.moae.jp/
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