映像の全てを人の手で作りだすアニメーション、そして実際にあったことを再構成しながら描き出すドキュメンタリー。相反するように思える映像表現手段が結びついたのが、ドキュメンタリー・アニメーションである。世間ではまだまだよく知られていない分野だが、『戦場でワルツを』や、先頃、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞した『はちみつ色のユン』など数多くの傑作が世界には存在する。そんなドキュメンタリー・アニメーションを掘り下げる研究会が、4月6日に東京・渋谷で開催される。日本アニメーション学会海外文献研究会第9回研究会で、テーマとしてドキュメンタリー・アニメーションを取り上げる。研究会は15時よりスタート、会場は東京造形大学・大学院の渋谷サテライト教室になる。アニメーション学会の研究会ではあるが、今回は一般公開もしているため、テーマに関心があれば誰で参加可能だ。参加受け付けはメールにて。所属、アニメーション学会員/非学会員の別を明記する。発表者は日本学術振興会特別研究員の土居伸彰さん、海外アニメーションの配給などを手がけるオフィスHの伊藤裕美さんである。土居伸彰さんは「Annabelle Honess Roe, Animated Documentary」(Palgrave Mcmillan, 2013)のChapter 1「Representational Strategies」を取り上げる。「Annabelle Honess Roe, Animated Documentary」は、アニメーション・ドキュメンタリー初の本格的な学術書である。本書は過去の様々な研究をマッピングするなど、このジャンルの立ち位置を明確にすること狙いを持っている。海外アニメーションに詳しい土居伸彰さんの発表だけに、ドキュメンタリー・アニメーションを理解し、触れるにはいいチャンスだろう。伊藤裕美さんは、アニメーション映画『はちみつ色のユン』を題材として講演を行う。伊藤さんは『はちみつ色のユン』の国内配給などに関わっている。この作品を例にとり、ヨーロッパのドキュメンタリー・アニメーションの動向について語る。こちらも話題作だけに、海外の最新の動向を知るよいチャンスだ。問い合わせ土居伸彰(日本学術振興会特別研究員)doido1021@gmail.com東京造形大学・大学院 渋谷サテライト教室(72教室)/http://www.kds.ac.jp/smenu/access.htmlアニメーション学会/http://www.jsas.net/
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