アニメ映画『ジョバンニの島』が、2月22日より全国ロードショーを迎える。本作は、第二次大戦終了後、北方四島で起こった人間ドラマを描いた作品だ。作画の素晴らしさがすでに話題を呼んでいる。そうした評価は早くも海外に広がっているようだ。3月7日から30日まで、米国で開催されるニューヨーク国際児童映画祭の長編コンペティション部門に本作が公式出品されることになった。ニューヨーク国際児童映画祭は、世界を代表する子どものための映画祭である。1997年に設立、今回で17回目を迎える。毎年100作品以上の実写やアニメーション映画の上映と2万人以上の観客を集める。日本のアニメーションにも注目が集まってきている。2012年には『ももへの手紙』が大賞を受賞している。『ジョバンニの島』にも期待がかかる。『ジョバンニの島』は、一般社団法人日本音楽事業者協会創立50周年記念作品として制作された。原作・脚本はテレビドラマ『北の国から』の演出などで知られる杉田成道さん、メインテーマをさだまさしさんが手掛けるなど日本を代表するクリエイター、アーティストが参加する。アニメ制作もプロダクション I.G、そして監督は『宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-』や『NEXT A-Class』などの西久保瑞穂さんだ。『ジョバンニの島』は、1945年に色丹島で実際に起こった出来事が基にしている。色丹島での日本人とロシア人の交流や絆、過酷な状況の中でも生き抜く強さ描いた。[真狩祐志]『ジョバンニの島』/http://wwws.warnerbros.co.jp/giovanni/NYICFF長編コンペティション部門による選評「優雅さと美しさに満ちた手描きのアニメーションと交響楽が、幼い兄弟がその小さな体では受け止めきれないような大きな困難を生き抜くという過酷な物語に、アニメーションならではの独特なタッチとファンタジーを加味し、調律され、普遍的なドラマを作りだしました」西久保瑞穂監督によるコメント「このような権威ある映画祭にノミネートされたことを、大変に嬉しく思います。この映画は時代背景を可能な限り正確に描き、また偏った歴史認識にならないことを心がけています。特に政治的メッセージを主張したい訳ではなく、主人公の生きた時代を追体験してもらえばと思っています。度々現れる宮澤賢治の小説『銀河鉄道の夜』は、主人公の心情として、また精神的推進力として描かれます。小説のテーマのひとつである「ほんとうの幸いとは何か」を映画を見ながら一緒に考えてもらえればと思います。世界中の多くの人にこの映画を見てもらえれば幸いです」
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