舞台「銀河英雄伝説」の集大成をお見せいたします!多賀英典プロデューサー 2ページ目 | アニメ!アニメ!

舞台「銀河英雄伝説」の集大成をお見せいたします!多賀英典プロデューサー

舞台『銀河英雄伝説』がいよいよ10作目で完結する。その舞台版『銀英伝』をプロデューサーである多賀英典、アニメ版も手掛けていたのは周知の通りだ。

連載 高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義
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■ 僕の中では1回、決着をつけようというところまで来れた。

さていよいよラスト10作目を迎えるわけではあるが……。
「初期の考え、僕自身が考えたことひとつひとつ、本当に満足して観ていてくれたのかっていうのがこの2014年の舞台の結論ではないでしょうか。観客からどういう評価が出るのかな、と。僕の中では1回、決着をつけようというところまで来れた。大変だけどチャレンジしたいから毎回手法を変えてね。アンケートとか評論の中で“今まで観た事のない舞台”っていうのがあって“やった!”っていうのはあります。でも抱えている問題は山ほどある。実はこの芝居を観て原作『銀河英雄伝説』に回帰してくれることが僕は成功だと思っていたんだけど、原作やアニメ観ている人の方が率が高い(笑)。それと“大河”やるならキャスティングをある程度固定しなきゃね。キャストはオーベルシュタイン(貴水博之)とヤン(河村隆一)は最初から固定出来たのはよかったですね。3作目のオーベルシュタイン篇、ここで気づいたことはストレートプレイを中心にやってみようかな、と。あれは比較的“飾り”がなかったかな。でも、影絵は使ったけどね。とにかく誰も観た事がない手法に映像を含めてチャレンジしようと。そして現在に至る、という訳です。本当はこのくらい出来るようになってから創るべきではなかったかな~っていうところにやっとたどり着いた気がします。今まで観てくれた人たちやこれから観に来てくれる人たち含めて本当にありがたいです。僕たちも含めて全員お客様に育てられたな、と。でもしんどいっていうのはお客様にはわかっていたんじゃないかな?新しいことをしようとしているから。最初はとんでもないこと、やり始めたかなとは思いましたが、結果として充実感はすごくありました、よし、やろう!とね。」

■ “これ、面白いのに終わっちゃうの、もったいないよね”って言われたら最高!
総仕上げは崔洋一監督で集大成をお見せします!


継続は力なり、とは良く言ったものであるが、毎回新しいことに挑戦しつづけるのは並大抵ではない。舞台『銀河英雄伝説』で生まれた貴重なものはたくさんあるようだ。
「こういうロングなものをやるのは面白いっていうことに気づきました。10回目でストップしますが、正直、ここで終わるものにはしたくないんです。ずっと観てくれた人たちがこの作品を育てたようなものです。再演ではなく、毎回ストーリーを変えていくから、次の形を常に考えなければならない。“大河”だから何話、何話っていう形の方が僕にとっては面白いかな?そういう点では『銀河英雄伝説』はぴったりの原作なんです。もし、もうちょっとやるとしたら?うーん、もっと掘り下げたいてみたいですね。それとこの作品の面白さ、2人の英雄(ラインハルト、ヤン)、現実世界でも共和制と専制があるけれども、本当の意味でのリーダーってどこにもいないよね。正直、ヤンもラインハルトも。ヤンが時々、ぼそっとしゃべるんだけど、それを決めるのは“市民”なんです。だから、アンサンブルの人たちの“表情”で舞台を創り上げて、そこに突出する2人の英雄を創る…。色々と構想は思いつくのですが、まずは、この10作目を観て頂いて“これ、面白いのに終わっちゃうの、もったいないよね”って言われたら最高!ですね」

ところでライブエンターテインメント、コンサートだけでなく演劇もそうだが、とりわけアニメ・ゲーム・コミックを基にした舞台はここ数年増加傾向にある。
「今はむしろ、生の時代。レコードしたものはみんな飽きていると思うんだよね。舞台は演技性が強くないと出来ない。とにかく、今回はいままでの集大成。最後の仕上げにかかる時に、最終的には映画的に創りたかったから崔洋一監督で。監督としてはベテランで社会派ですが、総仕上げをやってもらおうと。“これでどうでしょう”とね」

プロデューサーとしての醍醐味、それは観客が、ファンが喜ぶものを創り続ける、いままでにないものを創造する、スターが生まれる。これはプロデューサーだけではなく、関わった全ての人間の目標であり、望みでもある。物語の登場人物のようにあくなき挑戦をする、ロングシリーズだからこそ生まれることかもしれない。

■ 多賀英典(たが・ひでのり)
小椋桂や井上陽水、安全地帯、RCサクセション等、数々の作品を手掛け、黒盤(アナログレコード)総生産数1位から5位中3枚のアルバムを叩き込んだプロデューサーであり、「うる星やつら」「らんま1/2」等のアニメ化・「太陽を盗んだ男」「セーラー服と機関銃」等の映画も手掛けた。最近では、ガールズバンドSCANDAL、舞台「銀河英雄伝説」シリーズを手掛けている。

『銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突』

2月12日~3月2日
青山劇場
/http://www.gineiden.jp/gekitotsu/

[ニコニコ生放送でも銀英伝] 無料放送
舞台『銀河英雄伝説』新作開幕直前 過去4作品無料一挙放送
日時: 2月2日(日)15:00~24:15
 ※タイムシフト利用可能期限: 2014年2月28日(金) 23:59
内容:舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国篇」、
「銀河英雄伝説 外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール篇」、
「銀河英雄伝説 外伝 オーベルシュタイン篇」、
「銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟篇」計4作品の無料一挙放送
/http://live.nicovideo.jp/watch/lv166715476
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