観客動員数が一挙に増加の2013年、2014年も話題作が続々:アニメ&ミュージカル談義
高浩美のアニメ×ステージ&ミュージカル談義:2013年の振りかえり、そして2014年を展望する。観客動員数が一挙に増え、意欲作が多かった2013年、2014年も話題作が続々と上演決定。
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高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義
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「PERSONA3 the Weird Masquerade ~青の覚醒~」(C)2013 Index Corporation/P3 the WM Project -
「BASARA」(C)田村由美、小学館/2013 TUFF STUFF -
「忍たま乱太郎」(C)ミュージカル「忍たま乱太郎」製作委員会 -
「弱虫ペダル」(c)渡辺航(週刊少年チャンピオン)2008 (c)渡辺航(週刊少年チャンピオン)/マーベラスAQL、東宝、ディー・バイ・エル・クリエイション -
「AMNESIA」シン役:栗原吾郎(C)IF・DF/ミュージカル「AMNESIA」製作委員会 -
「AMNESIA」イッキ役:畠山遼(C)IF・DF/ミュージカル「AMNESIA」製作委員会 -
「BLAZBLUE」 (C) ARC SYSTEM WORKS -
「銀河英雄伝説」前回公演『銀河英雄伝説 第四章 前篇 激突前夜 』より(C)田中芳樹/舞台「銀河英雄伝説」実行委員会
アニメ×ステージ&ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]
観客動員数が一挙に増え、意欲作が多かった2013年、2014年も話題作が続々と上演決定。
■ アニバーサリーを迎えた作品
ミュージカル『テニスの王子様』10周年、『ライオンキング』15年、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』初演から20年
2013年は節目を迎えた作品が多かった。ミュージカル『テニスの王子様』は初演からちょうど10年、『ライオンキング』は15周年。ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』は初演から20年。12月からミュージカル『テニスの王子様』は新しいシリーズが始まり、年末年始をはさんで全国公演中、『ライオンキング』ももちろん公演中、さる12月20日にはきっちり15年を迎え、特別カーテンコールで大いに盛り上がった。ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』は久々の公演、関連グッズの売れ行きも好調で、今も根強い人気がうかがえる。
これらの作品の特長はタイトルがファンのみならず、一般的に広く浸透していること。飽きられることなく人気が継続しているので、ロングランやシリーズを続けても観客動員数は衰えていかないのである。また、業界全体から見ても牽引力となっているので、」これらの作品の成功は後に続く作品の大きな励みとなっている。
■ ゲームの舞台化、マルチエンディング等、新たな試みに挑戦
ゲームの舞台化と言えば『薄桜鬼』や『戦国BASARA』が人気演目、シリーズ化されている。どちらも殺陣が見せ所だが、それぞれの持ち味を生かし、エンターテインメント性も十分にあり、固定ファンも多い。
ところが今年は、演劇的なチャレンジを試みる舞台が出現。それは“物語が1つではない”というもの。オトメイトの舞台化『CLOCK ZERO ~終焉の一秒~』はエンディングが2つ。そしてLIVING ADV『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』に至っては6つのストーリーパターンがあり、さらに千秋楽は観客の投票でルートを決めるという画期的な内容だった。
また、モバイルゲームが元になっている『私のホストちゃん』、ラストは観客の投票でその回のNO.1ホストを決めるという“虚構”と“リアル”が渾然としたものだった。もともとゲームなので、よりゲームに近くしようというチャレンジ。2次元を、ゲームのテイストをそのままライブに、2.5次元に、という発想である。俳優やスタッフにとってはかなりハードルの高いチャレンジではあったが、予想以上に好評、この流れは今後も続いていくと思われる。
年明けにはオトメイトの舞台化『AMNESIA』が始まるが、こちらもマルチエンディング・ストーリー分岐。他の乙女ゲームと比較すると共通ルートがなく、舞台化するにあたってはこの方法をとらないと逆に難しかったそう。また、メインキャラクターは身長もゲームの設定に近い、とのこと。さらに声優の高橋秀則が同役で出演、とゲームに寄り添った形にしている。
『PERSONA3 the Weird Masquerade~青の覚醒~』は主人公が女性と男性のダブルキャスト。3月には『BLAZBLUE』の舞台化もある。こういった作品が続々と登場すると「もっとゲームの面白さを伝えられる方法はないだろうか」という想いも出てくるだろう。新たな作品の登場、期待したい。