日本のマンガは海外の多数の国で人気となっている。そんな人気をさらに広げようとインドネシアで新たな試みが始まった。2003年から2007年にかけて日本で発表された三田紀房さんの大ヒットマンガ『ドラゴン桜』が、現地向けにリメイクされ、出版されることになった。このリメイクは通常の現地語への翻訳出版からさらに踏み込んで、作品の背景や社会・環境をインドネシア向けにリメイクするものだ。作画も現地のマンガ家が手がける。今回の試みは日本のライセンス会社トキオ・ゲッツの子会社TGライツスタジオとインドネシアの大手メディア企業コンパス・グラメディアグループ(Kompas Gramedia Group)の出版部門・M&C、そしてクリエイターエージェント会社コルクの協力により実現する。コルクは三田紀房さんのエージェントを務めている。『ドラゴン桜』は、落ちこぼれの高校生たちが強烈な個性を持つ桜木建二ら教師陣に鍛えられながら一年間の猛勉強で東京大学の合格を目指すというストーリーである。日本では阿部寛さん主演でテレビドラマ化もされている。インドネシア版では、主人公をインドネシア人の学生に変え、東京大学を現地の有名大学に置き換える。より現地で親しまれやすくリメイクする。完成したマンガは電子書籍と紙の単行本で同時展開する。書店販売と電子出版の相乗効果を狙う。さらにそこからドラマ化や映画化、プロモーションでの活用、キャラクター商品など二次展開も目指す。マンガビジネスの新しい海外ビジネスとなる。インドネシアでは1990年代以降に、正規の日本マンガ出版が本格化した。同国では海外からの翻訳マンガ・コミックは数が多いが、日本マンガのシェアが群を抜いて高い。そのなかでもコンパス・グラメディアグループは最大の出版社である。インドネシアは近年、人口の多さ、経済成長率の高さから、コンテンツ分野でも新たな市場として注目されている。TGライツスタジオは、そうした市場にいち早く目をつけ、有力パートナーと組むことで、市場開発を可能とする。今回は第1弾として、まず9月中旬のリリースを予定する。その後はさらに現地に適した作品を選び、同様に試みを続けていく。インドネシアだけでなく、アジア各国への同様の展開も視野に入れている。
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