カラー、GAINAXの原作のもと貞本義行さんが手がけるコミック版『新世紀エヴァンゲリオン』(角川書店)の最新刊が、北米でも日本の発売日と同時に手に入る。北米最大の日本マンガ翻訳出版社であるVIZ Mediaが、6月4日に明らかにした。 VIZ Mediaは日本国内で11月2日に発売予定されている『新世紀エヴァンゲリオン』13巻の英語翻訳版を北米で同日発売する。さらに同社の電子書籍サイトVIZManga.comと電子書籍販売アプリVIZ Manga Appを通じてデジタル版の販売も同時に開始する。 現地での価格は、単行本が米国で9.99ドル、カナダで12.99カナダドルとなる。電子書籍版はそれよりやや低めの4.99ドルに設定する。
VIZ Mediaではこれまでも同シリーズの発売をしてきた。しかし、第12巻の発売は日本での発売からおよそ1年後の2011年3月だった。海外ではマンガ単行本の翻訳出版は、日本での発売より期間が空くのが一般的になっているためだ。 一方で同社は、近年、日本マンガの日本での発売と英語翻訳版の発売の時差の短縮に積極的に動いている。時差をなくすことでいち早く最新作を手に入れたいファンのニーズに応える一方で、正規版より早く表れる海賊版が流通することを抑える狙いがある。デジタル版の同時展開も、ネット上の違法流通に対抗するものだ。