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全ての面で最高のゲームを、『バットマン アーカム・シティ』が目指した開発スタイル

前作『バットマン・アーカム・アサイラム』の大ヒットにより一躍注目を浴びた開発会社、Rocksteady Studios。大きな注目と期待を集める中、続編の『バットマン・アーカム・シティ』も全世界で600万本以上のセールスを記録しました。

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前作『バットマン・アーカム・アサイラム』の大ヒットにより一躍注目を浴びた開発会社、Rocksteady Studios。大きな注目と期待を集める中、続編の『バットマン・アーカム・シティ』も全世界で600万本以上のセールスを記録しました。

前作同様、開発にはアンリアル・エンジン3が使用され、コンソールゲームにおけるグラフィックの限界を押し上げるとともに、刺激と没入感に満ちた広大なゲームワールドを構築するのに貢献しています。レビュアーやユーザーからは、一貫して「アクションというジャンルに革新をもたらした」と前作をも上回る高い評価を受けており、Game Informer誌は「史上最高の版権モノ・ビデオゲーム」と絶賛しています。

Rocksteady Studiosのシニア・プログラマー Paul Denningは、本作の成功の要因は制作チームが全ての作業に対して非常に高い要求水準を設定したことにある、と話します。本タイトルの制作に当たり、Rocksteady Studiosでは、特に優れた人材を雇用して「あらゆる面で可能な限り最高のゲームを生み出す」という徹底した信念を実現しようとしました。アンリアル・エンジン3はその中で大きな役割を果たしたと言います。

「アンリアル・エンジン3は素晴らしく強力なツールセットだ」とDenning氏は語ります。「常に新しい機能が追加され続けていて、いつでも新たに学ぶべきことがある。前作『アーカム・アサイラム』の開発を始める約1年前からアンリアル・エンジンを触っていたので、ああいったスタイルのゲームを制作するための肝になる部分にどう取り組むべきか学ぶことができ、とても助かった。『アーカム・アサイラム」での経験がなければ、続編で更にアンリアル・エンジンを徹底的に活用することは出来なかったと思うよ。システムの改善とチーム内の優秀な人材が組み合わさることで、我々がこれまでに制作したどのタイトルよりも、より奥深いディテールやキャラクターを備えた更に濃密な世界を生み出すことが出来たんだ」

『アーカム・シティのビジョン』を実現する上で、克服しなければならなかったことの一つが、広大でそれ自体生きているかのような都市をゲームプレイの中心に据える必要があるという点でした。Denning氏によれば、少しでもゲーム中の世界を完全なものにするため、制作チームは締め切りギリギリまで作業を続けたそうです。彼らの目標は、ネオンライトや、まばゆい照明等、細部までふんだんに作りこまれた複雑な世界を30フレーム/秒で動かすことでした。全体のサイズではなくディテールのレベルに着目することで、Denning氏はこれまでのゲームの中で最も洗練された都市環境を実現できたと語ります。

「『バットマン・アーカム・シティ』では、捜査モードのグラフィックにかなりの時間を費やしました。前作アーカム・アサイラムでは、捜査モードのマテリアルをポストプロセスレイヤーの裏で描画するようにし、青い色味の中にベースカラーが浮き出るようにしていました。このため、使用可能なカラーパレットが大幅に制限され、モデルが使えないことになってしまいました。『アーカム・シティ』では、ハイライトされたモデルを新しいレイヤーへ移すことで、見た目やカラーリングを自由にいじれるようになったのです」

Denning氏によれば、開発中もっとも役に立ったリソースはUDN(アンリアル・ディベロッパーズ・ネットワーク)だと言います。UDNを通じて、常に最新の状況を把握しつつ、障害が生じた時の解決方法を見出すことが出来たそうです。時にはアーカム・シティ・チームからアドバイスや解決方法を提案することもあったそうです。

「アンリアル・エンジン3はゲーム開発の非常に多くの部分をとてもシンプルなものにしてくれる上、物凄くパワフルだ。アンリアル・エンジンを習得する前に自分達がどうやってゲームを作っていたのか、忘れてしまう程だよ。過去のプロジェクトで私自身がコードを書いていた部分を、今はゲームデザイナーがキズメットで簡単に実現できる。そうやって浮いた時間を、競合タイトルに差を付けるために必要な、もっと重要な作業に費やすことが出来るんだ。アンリアル・エンジン以上にお薦めできるツールセットは存在しないよ」

UDNの他にも、アンリアル・エンジン3の毎月の更新とアップグレードは『アーカム・シティ』の成功のために非常に大きな役割を果たしたとDenning氏は話します。「ある一つの改善や進歩が、それ単独でユニークなゲームプレイに結びつくということはないけれど、開発期間を通じて複数のアップグレードが常に進行しているのを体験できたことは、サードパーソン・アクションアドベンチャーというジャンルに可能なことの領域を大きく押し広げるのにとても役立ったと思う。2011年にリリースされたハイクオリティなゲームの中でも、我々の作品が特に際立ったものとして印象に残って欲しいと願っている。現世代のゲームの中で全く引けを取らないレベルのグラフィックを実現しつつ、過去のどんなゲームよりもディテールに富んだ生き生きとした都市を、安定した30フレーム/秒で表現することが出来たことを何よりも誇りに感じているよ」

『アーカム・シティ』が獲得している非常に高い評価を見る限り、制作チームのビジョンは見事に実現されたと言えるでしょう。

2012年5月時点で、『バットマン・アーカム・シティ』は大手レビューサイトMetaCriticのPS3オールタイム・ベストタイトルで3位(96点)、Xbox 360オールタイム・ベストで8位(94点)にランクインしています。ちなみに同時点のPS3オールタイム・ベスト・トップ10中、3本がアンリアル・エンジンを採用しており、Xbox 360オールタイム・ベストでも10本のうち4本がアンリアル・エンジンを採用しています。

全ての面で最高のゲームを、『バットマン アーカム・シティ』が目指した開発スタイル・・・「Unreal Japan News」第46回

《秋葉友樹》
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