2012年秋に、マンガ・アニメを核とした総合見本市が京都市で開催される。4月11日、東京・秋葉原で、京都国際マンガ・アニメフェア実行委員会と京都市により、「京都国際マンガ・アニメフェア2012」の開催説明記者会見が行われた。発表には、門川大作・京都市長、実行委員会委員長に選任された松谷孝往氏(映像産業振興機構理事長/手塚プロダクション代表取締役社長)、大山秀徳氏(日本動画協会副理事長/東映アニメーション常務取締役)、角川歴彦氏(角川グループホールディングス取締役会長)、齋藤茂氏(KYOTO CMEX 実行委員会委員長/トーセ代表取締役社長)、長谷川亘氏(京都情報大学院大学・京都コンピュータ学院統括理事長)、上田修三氏(京都国際マンガミュージアム事務局長)らが登壇した。アニメとマンガ、そして京都市の関係者が、イベント開催に向けた意気込みと協力体制をアピールした。「京都国際マンガ・アニメフェア2012」は、アニメ・マンガビジネスの活性化、クリエイターの育成、そしてファンや一般の人に向けたイベントの3つを目的にする。開催は9月21日から9月23日までの3日間、9月21日を企業向けのビジネスデー、22日と23日を一般に向けたパブリックデーにし、関西圏からのコンテンツ産業活性化を盛り上げる。実行委員長の松谷氏は東京国際アニメフェアや広島国際アニメーションフェスティバルがある中で、新たに総合見本市を立ち上げる理由について、京都の伝統を挙げる。伝統との出会いが新たな発展につながるのでないかとする。また、関西圏のコンテンツ産業振興という狙いもある。大山氏は「映画の東京への一極集中が進んでいる。京都が先頭に走り関西の一大拠点になって欲しい」と、角川氏は「関西の拠点として定着すればいい。そのためには3年は我慢して続けて欲しい」と、新たなイベントへの期待を語った。一方、門川市長も、「京都にはマンガミュージアムがあり、京都精華大学などコンテンツ関連教育も集積している」と京都の優位性を強調する。そのうえで関西と首都圏のビジネスマッチングなどで、地域を超えた広がりを目指す。イベントの概要も明らかにされている。メイン会場は京都市内のみやこめっせ(京都市勧業館)、30社程度のブース出展を見込む。また、ビジネスデーで1000人から2000人、パブリックデーで2万人の集客を目指す。一般向けには、アニメ・マンガの作品紹介、グッズ販売、そしてステージイベントも予定する。テレビアニメ番組、劇場映画の告知も予定している。10月の番組改編期直前ということもあり、かなり盛り上がりそうだ。ビジネス面では企業出展や商談会を実施、ビジネスセミナーも検討中だという。特に首都圏と関西圏の企業のビジネスを結ぶことが重視されている。人材育成も数多くのクリエイターを輩出してきたCGアニメコンテストが、京都国際マンガ・アニメフェアの中で実施される。クリエイターの発表の場の確保、人材マッチングも目指すなど、まさに総合イベントといったかたちだ。コンテツ関連の見本市は、東京国際アニメフェアやTIFFCOM、東京国際ブックフェアなど、これまでにも複数ある。しかし、「京都国際マンガ・アニメフェア2012」は、関西圏のイベントという以外に期待されることが多い。ひとつは今回イベントを「アニメ・マンガ」としている点だ。アニメとマンガ双方を併せて、取り上げることを表明するイベントは意外に少ない。特にマンガの見本市はこれまでほとんどなかった。京都国際マンガミュージアムでも、期間中、初のアニメ関連の展示会を企画する。アニメとマンガのつながりにも注目したい。一般向けについては、秋の新番組に向けた大型イベントとして、アニメファンへのアピールを高められる。今年が1回目と試行錯誤の段階とはなるが、2012年の成功とさらに2年目以降の展開が期待される。「京都国際マンガ・アニメフェア2012」公式サイト http://kyomaf.jp開催時期: 2012年9月21日~23日ビジネスデー(企業向け) 21日パブリックデー(一般向け) 22日~23日開催場所: みやこメッセ ・平安神宮(民間連携イベント) ・京都国際マンガミュージアム
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