7月7日公開のアニメ映画『グスコーブドリの伝記』は、言わずと知れた宮澤賢治原作をアニメーション化した作品だ。杉井ギサブローさんが監督、ますむらひろしさんがキャラクターデザインと、『銀河鉄道の夜』の再来としても期待されている。 公開まで4ヶ月となり、着々と情報が明らかにされつつある。こうした中で、主役のブドリと、ブドリの妹ネリの声優が発表された。ブドリに小栗旬さん、妹のネリに忽那汐里さんが選ばれた。 「想いがすごく強いキャラクターなので、台本をもらったときに彼のまっすぐさ、ひたむきさが声のトーンに出ればいいなと思いました」。小栗さんはオファーの打診があった時のことをそのように述懐した。賢治の豊かな日本語が溢れる原作が大好きという小栗さん。作品の完成度にも惚れ込んでいる。 一方「本当に声だけで演技するのが初めてなので、とても緊張しましたが、楽しく演じさせていただきました」と忽那さん。寂しくてもお兄ちゃんのブドリに愚痴もこぼさない健気な妹のネリ。声優初挑戦でありながら演じ切った。 『グスコーブドリの伝記』は、宮澤賢治が岩手県出身でもあることから、題材も伴って震災復興の思いも込められている。 イーハトーヴ森を襲った冷害によって家族を失くしてしまったグスコーブドリ。諦めずに妹のネリを探し続ける。火山局に勤務するようになった頃、再び大きな冷害に見舞われた。両親、工場長。火山局の博士。みんなのために1人でブドリは火山局に向かった。未来を照らす光になる、強く、美しい勇気の物語が夏に訪れる。【真狩祐志】 『グスコーブドリの伝記』 7月7日(土) 丸の内ピカデリー他 全国ロードショー配給: ワーナー・ブラザーズ映画/http://www.budori-movie.com/原作: 宮沢賢治監修: 天沢退二郎 監督・脚本: 杉井ギサブローキャラクター原案: ますむらひろし作画監督: 江口摩吏介音楽: 小松亮太 制作: 手塚プロダクションアニメ画像: (c)2012「グスコーブドリの伝記」製作委員会/ますむらひろし