7月14日、米国のエンタテインメント情報誌のヴァラエティは、ワーナー・ブラザースが企画を進めるハリウッド実写映画『AKIRA』に新たな監督を起用したと報道した。長年、映画化企画が取りざたされてきた作品の監督となるのは、スペイン人の映画監督ジャウム・コレット=セラだ。 ジャウム・コレット=セラは、『エスター』(2009年)、『アンノウン』(2011年)などのジャンル映画で近年急激に評価を高めている監督だ。本年春に降板したと伝えられるアルバート・ヒューズに変わり、話題の映画に携わることになる。 ハリウッド版『AKIRA』は、大友克洋の代表作SFマンガ『AKIRA』を原作に実写映画とするものだ。大友克洋さん自身が1988年に監督した劇場アニメ『AKIRA』をきっかけに、世界中のSFファンに知られるようになった作品である。映画『AKIRA』は、海外のSF映画、アニメーション映画の名作に必ず挙がるほど評価が高い。 米国での実写映画化は2000年初頭より話題になっていた。監督や出演俳優が取りざたされるなど、企画が大きく動き出したのは過去2年間である。 しかし、2011年に入ってからはキャスティングの難航が伝えられるようになり、ヒューズ監督の降板で映画の先行きが懸念されていた。新たな監督起用は、企画の仕切り直しを感じさせる。 また、ヴァラエティの報道では、製作予算も見直され9000万ドル(約72億円)としている。これまでは2部作で2億ドルともされてきたが、より収益見通しのたつプロジェクトとして進められることになる。 新進監督のもとで実写映画化なるのか、今後も目が離せないプロジェクトであることは間違いないだろう。
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