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初の実写プロデュースとなる注目作品は、平野勝之監督による『監督失格』である。平野監督が2005年に34歳で逝去した自身の元恋人であった女優・林由美香を題材に撮ったドキュメンタリー映画だ。9月3日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて独占先行ロードショーされる。
映画の中心となる林由美香さんは、200本を超える映画に出演した女優、その圧倒的な存在感で知られていた。2004年に主演したピンク映画『たまもの』(いまおかしんじ監督)で、第17回ピンク大賞女優賞を受賞、ドイツのライプツィヒ国際映画祭にも招待されるなどの注目を浴びたが、翌年34歳の若さで亡くなった。
平野勝之監督はPFFなどで高く評価された後、アダルトビデオ(AV)『由美香の発情期』でデビュー、その後も多くのAVを手掛けた。1996年には、林由美香さんとの北海道自転車旅行を記録した『由美香』を発表、大ヒットとなった。また自転車旅行を題材とした「自転車三部作」を制作、『白 THE WHITE』をベルリン国際映画祭に出品する。今回は、自身の映画制作、そして私生活にも大きな影響を与えた林由美香のテーマにあらためて取り組む。
異色のテーマと監督を、プロデューサー庵野秀明さんは、一体どのように見ているのか?その一端が、4月23日より、TOHOシネマズ 六本木ヒルズおよび公式サイトで公開された特報から窺える。
この特報は庵野秀明さんが自ら企画・構成したものだ。映画制作途中の平野監督が自宅でカメラに向かって独白するなど、映画本編の映像はほとんど出てこない。こちらも異色のスタイルだが、そうした中から作品の本質を浮き上がらせるものとなる。
『監督失格』
2011年9月3日(土)より、
TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて独占先行ロードショー
公式サイト /http://k-shikkaku.com/
配給: 東宝
宣伝: カラー
製作: カラー、KOINOBORI PICTURES
(c)「監督失格」製作委員会