埼玉県さいたま市、そしてその市内にある大和田を舞台にした超ピンポイント、究極のご当地アニメ『フジログ』が2011年4月より全国放送される。CGアニメーション作家七字重雄さんによる作品で、埼玉にある媒体や企業が実名で登場する。埼玉県から全国発信される新しいアニメだ。 さらにこの入口となるDVD『埼玉県在住、フジヤマオサム、33歳、無職(ニート)。~フジログ入門編~』が2011年2月18日にビクターエンタテインメントから発売される。全国放送に先駆けて、作品を送り出す。 七字重雄さんは、TV-CM制作やCD-ROMのコンテンツ制作を経て独立、3DCGを中心に映像制作を行っている。七字さんがもともとブログ形式で発表してきたショートアニメが『フジログ』だ。第13回文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品に選ばれた注目作でもある。 本作の持ち味は少しシュールでナンセンス、しかし思わずに愛さずにはいられないキャラクター。そして最大の特色は超限定のご当地アニメ。制作にあたっては、埼玉県庁やさいたま市役所などの自治体も全面協力する。 主役の声優も埼玉出身者となる。主人公フジヤマオサム役には、所沢市出身で『スラムダンク』桜木花道役などで知られる草尾毅が担当する。 さらに埼玉出身の有名人で大和田が実家という土田晃之さんが実名で登場。埼玉県観光大使でもある土田晃之さんは、「本当に何もないところで、なぜここが舞台になったのかわからないのですが、すごくくだらなくて面白いアニメ。埼玉県の隠れた実態がわかると思います。」とコメントする。 本作はユニークな試みであると同時に、近年のアニメ番組のトレンドを取り入れているのも特徴だ。ひとつは地方アニメだ。聖地巡礼ブームで地方を舞台にし、地元と連携したアニメが増えている。なかでも、『天体戦士サンレッド』や『秘密結社 鷹の爪』、『京浜家族』、といったナンセンス系のでもヒットが数多い。『フジログ』もこうした流れに位置づけられる。 もうひとつは才能ある個人作家を商業アニメシーンに引き上げる動きだ。2002年の新海誠さん以来の傾向だが、ここ1、2年でメジャーデビューする作品がますます増えている。こうした流れの中で登場する『フジログ』は2011年のトレンドを示した作品ともいえる。『フジログ』 公式サイト /http://www.jvcmusic.co.jp/fujilog/[キャスト] フジヤマ オサム: 草尾毅 フジヤマ ミツコ: 佐久間なつみ イケジリ レイコ: 大津田裕美 イケジリ コウタ/ケンタ: 大津田裕美 タカハシほか: 白鳥哲[ゲスト出演] 土田晃之、北斗晶、岡野雅之