九産大出身の漫画家 漫研からプロへの思い出を語る | アニメ!アニメ!

九産大出身の漫画家 漫研からプロへの思い出を語る

イベント・レポート

 10月30日、九州産業大学にて座談会「漫研の思い出、そしてプロの世界へ」が行われた。この座談会は、九州産業大学美術館で開催している原画展「キュウサン☆マンガ☆クロニクル」の一環である。
 「キュウサン☆マンガ☆クロニクル」は九産大の開学50周年事業として実施されており、『シティーハンター』などで知られる北条司氏ら九産大出身9名の漫画家が参加している。9月25日にはコアミックス代表取締役の堀江信彦氏による講演「北条司と歩んだ30年」も行われた。

 当日は本展にも参加している九産大の漫画研究同好会に同期で在籍していた井上正治氏とMoo.念平氏が登壇した。井上氏は『マラソンマン』など、Moo.氏は『ビーファイター』シリーズなどで知られる。
 トークは幼少時から順に進められた。「小学生の頃に小学館の学年誌を読んだ」(井上)、「姉が買っていた少女漫画など、僕が読む機会のないような雑誌を借りて読む機会があった」(Moo.)と話す。

 漫研との出会いについては「上手い人がいっぱいいるんだろうな、という漫研に対する畏れみたいなのがあって、勧誘が始まってから数日素通りして様子をみていた」(井上)、「僕の場合は憧れがあった。もしかしたら未知のものに対する同じ性質(畏れ)のものかも知れない。小中高に(漫研は)なくて、中学は読書部で高校は美術部。勧誘ではなくて、入学してからしばらくして漫研のドアをノックした。既に井上もいた」(Moo.)と述懐した。
 また漫研の活動に触れていった。そして漫研時代の写真を見ながら漫画家デビューへと話が移った。「小学館の同人誌グランプリなど、東京に行くキッカケを作ってくれたのは井上なので、全て井上のお陰」(Moo.)、「91年にミスターマガジン(Mensコミック大賞)準大賞だけど、その前にアシスタントを2、3年やって26歳で受賞、28歳で上京。編集部から電話がかかってきて親が認めた」(井上)といった経緯から、デビュー後の苦労までが語られた。

 その後は、井上氏はアミューズメントメディア総合学院の講師、Moo.氏はまんが甲子園の審査員でもあることから、生原稿へのペン入れ実演なども行われた。
 最後に「仲間なんだけどライバルのような、自分も上手くなりたいという意識を持つ」(井上)、「手塚治虫が大友克洋に対抗意識を燃やした話があるけど、面白いものを描いた方が勝ち、年齢を問わずそこだけで勝負出来るような世界だと思う。どんなに若い人が出てきても自分を見失わないようにする。久々に井上の漫画を見たんだけど、どれだけ年取っても何歳になっても上手くなっている。『マラソンマン』で完成されたかと思ってた」(Moo.)と、これから漫画家を目指す人へのエールが送られた。
 座談会は、大学の学園祭「第51回香椎祭」の会期中でもあったことから漫研の現役生による作品展示も行われ、OBも集っていた。「キュウサン☆マンガ☆クロニクル」の会期は11月7日までとなっている。
【真狩祐志】

九州産業大学美術館 /http://www.kyusan-u.ac.jp/ksumuseum/

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