イタリアのラッパロ(Rapallo)で開催されたCartoons on the Bayにて、日本のテレビアニメ『空中ブランコ』が、PULCINELLA AWARDS 2010のヤングアダルト向けテレビアンメーション部門最優秀賞を受賞した。『空中ブランコ』は、精神科医伊良部を主人公にした奥田英朗氏の小説の『イン・ザ・プール』、『空中ブランコ』、『町長選挙』の3作品をテレビアニメシリーズとしている。 中村健治氏を監督に、東映アニメーションが制作した。アニメーションに実写や写真をコラージュ風に組み合わせた斬新な映像表現が注目を浴び、フジテレビのアニメ放映枠「ノイタミナ」などで放映された。日本では日本映画テレビ技術協会の映像技術賞映像技術奨励賞を受賞するなどその映像への評価も高い。今回は国内に続く海外での受賞となる。
Cartoons on the Bayは、テレビアニメーションとクロスメディアのためのアニメーションにフォーカスしたユニークなイベントとなっている。映画や短編アニメーションが注目を浴びることの多いアニメーションの世界では、珍しいコンセプトとなっている。 開催は昨年までイタリアのテレビ局が主催してき国際テレビアニメーションフェスティバルを発展させ、今年初めて開催した。これまでの世界で唯一のテレビアニメーションのフェスティバルにクロス・メディアのコンセプトを加えた。世界的にテレビアニメーションの制作が急増して行く中で、今後大きな注目を集めるフェスティバルになる可能性を持っていそうだ。