米国の映画芸術科学アカデミーは、11月20日に2009年の第82回アカデミー賞の短編アニメーション部門のノミネート対象10作品を発表した。作品は候補作品の資格がある37本から10本に絞り込まれたものである。 ノミネート対象作品は今後審査委員会の上映会を経て、2010年2月2日にノミネート作品5本に絞られる。さらに3月7日には、アカデミー賞授賞式で受賞作が発表される。 短編アニメーション部門は1932年から始まり80年近い歴史を持つ。2001年に始まりその歴史が10年に満たない長編アニメーション部門とは対照的に実は米国アカデミー賞の中でも最も歴史のある賞のひとつである。 また、ノミネート作品は長編アニメーション部門のように、米国での商業公開を条件としていない。このため毎年世界各国のアニメーション作品が候補作品となる。 今年春に発表された2008年のアカデミー賞では、日本の加藤久仁生さんによる『つみきのいえ』の受賞が大きな話題を呼んでいる。しかし、今年はノミネート対象作品の段階で日本の作品はなく、やや残念な結果となっている。 一方で、10本の作品には国際色豊かな作品が並んでいる。フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員特別賞を受賞した『Runaway』(Cordell Barker監督)は、カナダ国立映画庁の製作である。 また、大きな映画祭で受賞経験があるのは、フランスのFabrice O. Joubert監督による『French Roast』である。今年のSIGGRAPH コンピュター・アニメーション・・フェスティバルアワードの最高賞であるベスト・オブ・ショウを受賞している。いずれの作品も特に注目の作品である。 日本の映画ファンに馴染みが深いのは、今年夏に劇場公開がされた『ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢』であろう。英国アードマン・アニメーションズによるクレイを使った、人気のストップモーションのアニメーションの最新シリーズである。 シリーズ作品は、過去に短編アニメーション部門で2回、長編アニメーション部門で1回アカデミー賞を受賞している。今回の賞の行方も目が離せない。 『晴れ ときどき くもり』 は、日本ではこれから公開されるディズニー/ピクサーの映画『カールじいさんの空飛ぶ家』と同時公開されるピクサー・アニメーションスタジオの作品。ピーター・ソウ監督が、コウノトリが子供運んでくるとの逸話もとに心温まる短編とした。長編アニメーション部門との同時ノミネート、受賞も期待される。米国アカデミー賞 公式サイト /http://www.oscars.org/第82回米国アカデミー賞 短編アニメーション部門ノミネート候補作品『The Cat Piano』 Eddie White/Ari Gibson 監督 (The People’s Republic of Animation)『French Roast』 Fabrice O. Joubert 監督 (Pumpkin Factory/Bibo Films) 『Granny O’Grimm’s Sleeping Beauty』 Nicky Phelan監督 Darragh O’Connell プロデューサー(Brown Bag Films)『The Kinematograph』 Tomek Baginski 監督/プロデューサー(Platige Image)『The Lady and the Reaper (La Dama y la Muerte)』 Javier Recio Gracia 監督 (Kandor Graphics and Green Moon)『Logorama』 Nicolas Schmerkin プロデューサー(Autour de Minuit) 『ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢』ニック・パーク監督 (アードマン・アニメーションズ) 『晴れ ときどき くもり』 ピーター・ソウ監督 (ピクサー・アニメーションスタジオ)『Runaway』 Cordell Barker 監督 (カナダNFB)『Variete』 Roelof van den Bergh 監督 (il Luster Productions)
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