米国アニメ・キャラクター企業4キッズが身売り検討?米メディア報道
米国のキャラクター企業大手で、『遊戯王』シリーズ、『恐竜キング』などの日本アニメの権利管理をする4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment)が企業売却を検討している可能性がある。8月4日に、米国ネットメディアのpaidContent.orgが関連情報を報道し
ニュース
-
高橋李依さんお誕生日記念! 一番好きなキャラは? 3位「リゼロ」エミリア、2位「からかい上手の高木さん」高木さん、1位は…<25年版>
-
日岡なつみ、倉持若菜ら声優とプロデューサーが研修生の疑問に一問一答! 声優に求められる能力とは?座談会インタビュー【PR】
paidContent.orgは、コンテンツ業界のビジネス情報サイトを複数運営するContentNext Mediaのグループサイトのひとつである。4キッズと同様にニューヨークに本社を持っている。
4キッズはキャラクターライセンスでは、ハリウッドメジャーの傘下にない大手企業の位置にある。90年代後半に、『ポケットモンスター』と『遊戯王』シリーズのライセンス管理で急成長を遂げた。日本のアニメ番組とキャラクターに強いことで知られている。一時期は『ONE PIECE』や『おジャ魔女どれみ』など多数の日本アニメの放映やライセンス業務を手掛けた。
近年はタイトル数を大きく削減しているが、現在でも『遊戯王』シリーズや『恐竜キング』などの作品を扱っている。また、米国で日本アニメが地上波で放送される唯一の放映枠「The CW4Kids」を運営している。
今回の企業売却が真実に近いものかどうかを確認するのは困難だ。しかし、同社は2006年以来3年連続で赤字決算となっている。2009年の業績も第1四半期で判断する限りは厳しい。株価は低迷し、ニューヨーク証券取引所の上場廃止基準に抵触するなど、経営上の大きな判断があっても不思議ではない。
4キッズの経営不振は、2005年に同社に巨額の利益をもたらした『ポケットモンスター』のライセンス管理事業を契約期間の終了と伴に失ったことも影響している。ポストポケモンを目指して、様々な作品を投入したが新たな大型タイトルを生みことは出来なかった。
一方で、既存の大型タイトルである『遊戯王』や『忍者タートルズ』の力も次第に弱くなっていることが業績に影響した。
さらに2006年にスタートしたオンライントレーディングカードゲーム「Chaotic」が、業績不振の理由のひとつになっている。これまでの4キッズのビジネスの成功は『ポケットモンスター』と『遊戯王』のカードの成功によるところが大きかった。
しかし、いずれも原著作権は日本の権利者が持っていた。他者権利の作品は2005年の『ポケットモンスター』のように、将来的に失う可能性がある。
4キッズは「Chaotic」を自社が権利を持つ作品として開発し、アニメーション製作なども行いポスト日本アニメに位置づけた。作品はミドルヒットにはなっているが、巨額の開発費、プロモーション費用をカバー出来ず、現状では赤字事業となっている。
4キッズは2009年第2四半期の決算発表を8月10日に予定している。なんらかの発表があるとすれば、その前後となるだろう。いずれにしても日本企業とのビジネスも多いだけに、その決算内容と経営陣のコメントは日本からも注目される。
4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment)
/http://www.4kidsentertainmentinc.com/