大手アニメ製作会社のトムス・エンタテインメントは、7月29日に平成22年3月期第1四半期の決算発表を行った。連結売上高は32億4600万円と前年比で9.4%増加したが、利益面では営業損失7300万円、経常損失2400万円、四半期純損失6600万円と前年同期に引き続き赤字だった。 これは全体の3割を占めるアミューズメント事業が引き続き営業損失、経常損失を計上しているためである。また、アニメーション事業でもアニメ制作のコスト上昇が、利益を減少させた。 アニメーション事業では、アニメ制作ではテレビアニメ番組制作がほぼ前年並みとなったが、素材制作収入が増加し、前年同期比11.2%増の10億円であった。また、ロイヤリティなどの販売収入は、北米でヒットしたテレビアニメ『爆丸』の販売収入が伸びた。販売収入は、前年同期比19.0%増で13億1100万円である。 アニメーション事業全体の売上高は、23億1200万円(前年同期比15.5%増)、営業利益は1億1800万円(同3.6%減)である。 また、トムスは今回の第1四半期の決算発表に合わせて、第2四半期決算の業績予想修正も発表している。売上高はこれまでの66億円から64億5000万円に引き下げられた。第1四半期では前年を上回ったにもかかわらず、第2四半期では前期の71億2400万円より少ない予想売上高をさらに引き下げたことになる。 トムスによればこれは、アニメ制作本数の減少によるものだ。海外での『爆丸』ヒットによる販売収入の増加、4月公開の劇場映画『名探偵コナン 漆黒の追跡者』の好調な興行収入もこれを補えない見通しである。 一方で利益に関しては、2億1000万円だった営業損失を7000万円、1億7000万円の経常損失は1000万円、当期純損失は2億9000万円から9000万円と当初の予想より大幅に縮まると見込む。 これは利益率が高いとみられる『爆丸』の販売収入と『名探偵コナン 漆黒の追跡者』の興行収入の利益が、制作収入の減少を上回ったためである。 中間業績予想の変更により通期の業績予想の変更も見込まれるが、トムス・エンタテインメントは下半期以降の経営環境は厳しいとして、こちらの予想変更は行っていない。通期については、今後の経営状況を見据えながらということになりそうだ。トムス・エンタテインメント /http://www.tms-e.co.jp/
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