『黒塚』では、不老不死を得た主人公クロウ、そしてその不老不死を与えた謎の女 黒蜜が、中世から未来まで時代を超えて数奇な運命を辿る。
日本の福島県の黒塚伝説に着想を得た夢枕獏さんの伝奇SF小説から誕生した作品は、現在のテレビアニメの映像クオリティの最高峰のひとつと言ってもいいだろう。圧倒的な映像美が特色だ。そして、その作品に命を与える主演二人のボイスキャストを、日本を代表する二人の声優が担当した。主人公クロウ役は宮野真守さん、黒蜜は朴璐美さんが演じる。
朴璐美さんは第1回声優アワードの主演女優賞受賞者、宮野真守さんは、第2回声優アワードの主演男優賞受賞者といえば、その豪華感が判るだろう。
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3月1日に、この二人を招いたビッグなイベントが、東京・六本木ヒルズで開催された。イベントは、この2月から開始した『黒塚‐KUROZUKA‐』のDVDの発売を記念したものだ。
当日は二人に人気パソナリティーの鷲崎健さんの司会も加わり、楽しいイベントが繰り広げられた。イベントは1時間半にも及び、実に4部構成というテンコ盛りの大充実なものである。
最初は二人が作品を解説する「黒塚アカデミー」からスタート。前日新宿であった『黒塚』のオールナイトから直行したというファンも多数出現する黒塚通ばかりの会場だが、あらためて皆で『黒塚』の世界を確認。
力が入ったのは番組の見所を語ったコーナー最後だ。宮野さんは、「ものすごく美しい。独特の色合いがあり、温度変化さえも考えられています。」、さらに色も音楽もピーク合わせる監督の才能を大絶賛。朴さんも「様々な愛のかたちが描かれている作品です。」と作品の見方を語った。
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これに続いたコーナーは「黒塚裁判」だ。このコーナーは、朴璐美さんがアフレコ中に残したか数々の伝説から、裁判を行うもの。「朴璐美さんは黒いのか(黒塚)?白いのか(白塚)?」を決定する。
提出された罪状は「主演の声優さんをひとり残して、先にご飯を食べに行った」、「主演の声優さんのお祝いごとのプレゼントを、私もプレゼントが欲しいと取り上げようとした」、「番組終了後の飲み会に、いつの間にか一般人の友人を呼んで、関係者が誰か判らず悩んでた」の3つ。
裁判は来場者の拍手により決定するが、結果は2件が白塚で、1件のみ黒塚の2対1。日頃の行いもあり?見事を朴璐美さんは無罪を勝ち取った。
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第3部は、黒塚 危機一髪!どこかで見たことがあるハラハラゲームの『黒塚』バージョンで対決する。なぜか司会の鷲崎さんもゲームに巻き込むものの、朴璐美さんの完敗。
罰ゲームは、不気味な黒酢を飲むものだが、巧みな言葉に宮野さん、鷲崎さんも結局これを飲むことに。ところが、黒酢のあまりのまずさに3人とも完全にダウン、立ち上がれない3人にイベントの進行はしばしばスットプすることになった。
最後は、トリックアフレコ。『黒塚』の名シーンを、二人が演じる別のキャラクターで、声をあてる特別バージョンのアフレコである。イケメンホストや等価交換の出来る少年などが次々に登場し、会場内は大うけとなった。
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こうして無事イベントは終了した。イベントを通して感じられたのは、エンターテイナーとしての二人の才能の豊かさである。
1時間半の間、全く来場者を飽きさせず、普段の声の出演だけでないマルチタレントぶりに来場者は驚かされただろう。
最後は、今回のゲストの二人の挨拶で、楽しいイベントは締めくくられた。宮野さんは、「今日は本当にありがとうございます。こんなにたくさんの人に愛されてありがたく思っています。これからも『黒塚』をよろしくお願いします。」と楽しい一日とファンにメッセージを送った。
また朴さんは、「本当にありがとうございます。」と挨拶をした後に、「荒木監督は凄いかたです。お話も凄いし、映像も本当に美しい。」と作品の素晴らしさを強烈プッシュ。そして、「最後まで是非観て欲しい作品です。」と結んだ。
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『黒塚 ‐KUROZUKA‐』 公式サイト / http://www.kurozuka.jp/
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DVD 各巻6300円(税込み)
Vol1 発売中
Vol2 3月25日発売
Vol3 4月22日発売
Vol4 6月初旬発売予定
Blu‐Ray Disc
ブルーレイ BOX 6月初旬発売予定
29400円(税込)