しかし、前評判の高かった宮崎監督の『崖の上のポニョ』を含めて、日本作品からの主要部門での受賞は叶わなかった。
注目の金獅子賞を受賞したのはダーレン・アロノフスキー監督、ミッキー・ローク主演の『ザ・レスラー: The Wrestler』だった。監督賞にあたる銀獅子賞は『ペーパー・ソルジャー:Paper Soldier』を撮ったロシアの映画監督アレスキー・ジャーマン.Jr氏である。

また、『崖の上のポニョ』はイタリアの映画雑誌「Ciak」の選ぶ観客賞、芸術作品を選ぶミンモ・ロテッラ財団賞の2つも受賞している。
FFFは毎年革新的な映画をテーマに、独自の映画祭を開催している。また、イタリアで広くデジタルやテクノロジーの分野での映画活動を続けている。
FFFデジタル賞は、ヴェネチア国際映画祭に協賛する同団体が、映画祭で上映された作品から最も革新的な技術を持いた映画に贈る。審査委員は、国際的なジャーナリストから構成される。
またFFFは海外で開催される国際映画祭の中でも、特に日本映画への関心が高い。2008年1月に開催された映画祭では、グランプリ作品を新海誠監督の『秒速5センチメートル』、審査員特別賞をマイケル・アリアス監督の『鉄コン筋クリート』が受賞している。
この結果2008年は、1月の本映画祭、9月のヴァネチアのグランプリと審査員特別賞の4つ全てが日本の劇場アニメとなった。
第65回ヴェネチア国際映画祭 公式サイト
/http://www.labiennale.org/en/cinema/
フューチャー・フィルム・フェスティバル 公式サイト
/http://www.futurefilmfestival.org/intl/