第28回日本SF大賞の候補作品が、日本SF作家クラブにより発表された。日本SF大賞は、日本SF新人賞とともに、日本SF作家クラブが徳間書店後援のもとで主催する。対象年度内に発表された最も優れた作品を顕彰するものである。 本年は選考により『失われた町』(三崎亜記)、『虐殺器官』(伊藤計劃)、『Self-Reference ENGINE』(円城塔)、『星新一 一〇〇一話をつくった人』(最相葉月)、『ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉』(飛浩隆)の5作品が候補作品となった。大賞の選考は、本年12月中 日本SF大賞は、大賞作品に小説・評論のほか漫画やイラスト、映像、音楽など幅広い分野のSF作品を対象としている。このため漫画やアニメ、特撮映画などの候補作品も珍しくなく、昨年の大賞受賞作品はマンガ家萩尾望都さんの『バルバラ異界』であった。 しかし、今年は5作品ともテキスト作品となった。注目を惹くのは最相葉月さんが1997年になくなったSF作家星新一さんを取り上げたノンフィクション『星新一 一〇〇一話をつくった人』である。作品は既に第29回講談社ノンフィクション賞を受賞しているが、SF作品そのものでなくSF作家を描いたノンフィクションが候補になる珍しいケースである。 『ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉』の飛浩隆さんは、一昨年の『象られた力』で既に日本SF大賞を受賞している。 それに続く今年の候補入りで、同氏がいま最も注目されているSF作家のひとりであることを示している。 また今年で9回目を迎える第9回日本SF新人賞の最終候補5作品も発表されている。一次選考通過13作品から最終選考に残ったのは、中里友香さん『黒十字サナトリウム』、三本木みわさん『鍵替記』、叡惟匡見さん『エクス・マキナ・ファミリア』、石田龍顕さん『むしくい』、黒葉雅人さん『宇宙細胞』である。 日本SF新人賞は、才能あるSF小説家や魅力的なSF小説の誕生を目指している。作品は公募としており、12月に発表される受賞作品には100万円の賞金が授与される。 日本SF作家クラブ /http://www.sfwj.or.jp/list.html第28回SF大賞候補作『失われた町』 三崎亜記『虐殺器官』 伊藤計劃『Self-Reference ENGINE』 円城塔『星新一 一〇〇一話をつくった人』 最相葉月『ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉』 飛浩隆(作品タイトルの五十音順)第9回日本SF新人賞最終候補作(順不同)中里友香 『黒十字サナトリウム』三本木みわ 『鍵替記』叡惟匡見 『エクス・マキナ・ファミリア』石田龍顕 『むしくい』黒葉雅人 『宇宙細胞』
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